サルがチューブから何か飲んでいる。何を飲んでいるのか。オートバイのガソリンだった。インドでガソリンを狙うサルが相次いでいるという。野上慎平アナが取り上げた。
首都のデリーから北へ90キロのパーニーパットという町の市場周辺で、住人がオートバイで帰宅しようとすると、まだ残っていたはずのガソリンが空っぽになっている。こんなことが1度や2度ではなかった。オートバイを見張っていると、どこからか野生のサルがやってきて、エンジンにガソリン送るホースを引き抜いて飲み始めた。それも、1匹や2匹ではなかった。
中枢神経麻痺させる依存症
司会の羽鳥慎一「すごいねえ。おいしいんでしょうか」
東京慈恵会医科大学の柳澤裕之教授は「臭いに引き寄せられたのではないか」とみている。ガソリンの臭いは、サルにとって甘く芳しい香りがするのだ。
とはいえ、ガソリンを飲んで害にならないのか。やはり、肝障害、腎障害、けいれんなどが起こり、最終的には死に至る。また、ガソリンには中枢神経抑制作用があるので、ちょっと心地いい気分になったり、ほろ酔い気分になったりするので、依存性になる可能性もあるという。
そのためか、最近はこれらのサルにバナナを与えても食べなくなっている。何度追い払っても、人がいなくなると戻ってくる。
羽鳥「対策は難しいですね」
野上「この5年ぐらい、こんな状態が続いているそうです」
文
一ツ石| 似顔絵 池田マコト