近頃、「いつも見慣れているハズのものが、こんなにも〇〇だったとは!」と驚く経験をしております。まずは、「知らなかったよ、禁煙者がこんなに多いとは」
実はここ数か月禁煙しております。愛煙家でいつでもパカパカやっており、電子タバコも懸念していた身です。駅を降りれば喫煙所がどこかにないか探すクセがいつのまにかついてしまっていました。当然、カフェやレストランで全面禁煙ですと言われると、「なんだ、バカヤロウ!」ぐらいな気持ちでいました。「こっちにだって吸う権利はあるんじゃ。なぜ排除する」と憤っていたものです。
ところが、禁煙生活に慣れてきますと、世の中が違って見えてきたのです。今では喫煙者として入店拒否されることがなくなりストレスは減ったのですが、店内を見渡してみて驚いたのです。たとえ全面喫煙できるお店だとしても、タバコを吸う人があまりいません。2~3割ぐらいしかでしょうか。これが時代の流れだったんですね。パカパカ煙を吐き散らしていた客は、こんなに少なかったのかと改めて知りました。
目の前の光景は変わってはいないはずなのですが、自分の立場が変わると、同じなのに違ってみてくるから不思議です。
妊婦は電車の中の邪魔者か
もうひとつは、「知らなかったよ、席をこんなに譲ってもらえないとは」。禁煙生活に入ったのには理由がありまして、現在、妊婦生活をおくっています。妊婦といえば、論争になるのが「マタニティーマーク」問題です。妊婦は電車の中ではいつまでたっても邪魔者でしかありません。
自分が妊婦になってみるまで、こんなに優先席の前に立っていても譲ってもらえないとは思ってもいませんでした。譲ってくれるのは、ご自身も小さな子を抱えた母親、サラリーマンのごく一部です。オバサン、オジサン、そして若者で譲ってくれる人は滅多にいません。目の前に必要とする人がいても、彼らには見えていないのでしょう。そんな時は、自分が透明人間になっているんだと思うようにしています。
そして、最近論争になっているのがLINEを通じて妊婦に席を譲るサービスの実証実験です。いつも利用している地下鉄銀座線で始まるというので、ぜひとも乗り合わせたいと思っているのですが、はたしていかに。車両と本数が限定されているので、妊婦に不便じゃないかとか。マタニティーマークと同じで、病人でもないくせにと紛糾があったりとさまざまな論争が生まれています。でもね、妊婦は絶対に席譲ってほしいんです。お前ら実際になってみろよと言いたいです。立場が変われば価値観が変わる。メディアを通じて物事を伝える仕事をしている身ですが、改めて考えさせられました。
モジョっこ