高齢の夫らに青酸化合物、「犯行態様は悪質」 筧千佐子容疑者に死刑判決

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   夫をはじめ高齢の複数の男性に遺産など目当てに青酸化合物などを飲ませて殺害したとして、殺人罪などで起訴された筧千佐子被告(70)に対して、京都地裁は昨日7日(2017年11月)、事件当時責任能力、訴訟能力があったとして、死刑を言いわたした。被告側は直ちに控訴した。

   前例のない遺産目当ての青酸化合物殺人ということで、この日の京都地裁には、傍聴席51に570人が傍聴に並んだ。黒のセーター、灰色のハーフパンツ姿の筧被告は、補聴器代わりのイヤホンの聞こえが悪いと訴えた。裁判長は主文を後回しにし、判決理由を述べ始めた。

   「自分の金銭欲のために、人の生命を軽視する犯行で、強固な殺意のもと、事前に計画・準備した上で犯行に及んでいる。犯行態様は悪質と言える」「罪と向き合い真摯に反省しているとは言えない」......主文は「死刑に処する」だった。

   傍聴した「ビビット」リポーターの上路雪江は、「傍聴席の前列には、遺族の方がいらしたんですが、判決を聞いて、良かったと涙を流していた」といった。しかし、その時筧被告は、「何か、言えばいいの? もう、いいですか」と言っていたという。

   事件の発端は4年前の2013年12月28日、2か月前に再婚したばかりの夫、筧勇夫さん(当時75)が自宅で突然死。遺体からは青酸化合物が検出され、直前まで一緒にいた千佐子容疑者が殺人容疑で逮捕された。

   その後の調べで、千佐子被告と交際をしていた複数の高齢男性が、相次いで不審死していることがわかった。2009年神戸市で79歳の男性、2012年貝塚市で71歳の男性、13年には伊丹市の75歳の男性が、いずれも青酸化合物による中毒死だった。

10億円以上の遺産相続か

   筧千佐子被告は報道陣に、「えっと思いました。想定外ですもの、殺人事件なんて」「舌噛み切って死んだ方が楽」「1億でも10億でも、(殺人犯になりたいなんて)誰もいない。そこまでボケてませんからね」などと言い続けていたが、夫勇夫さんの遺産、270万円を相続していた。

   また、他の男性からも遺産相続の画策や多額の借金などが明らかになったほか、10人以上の男性との結婚・交際で、10億円以上の遺産相続があったともいわれた。

   裁判はこの6月から京都地裁で始まったが、初公判では、殺害を否認。7月10日には一転殺害を認めたが、その2日後には「覚えていない」などと主張が変わった。弁護側は、事件当時すでに認知症で責任能力がないと、無罪を主張していた。

   このニュースで、国分太一らのコメントはなく、そのまま、次の座間市での9人の死体遺棄事件に飛んだ。人の命のなんと軽いことよ。

文   ヤンヤン
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