台風で住宅地の盛り土が崩落 条例違反の業者いなくなり、奈良県と住民が綱引き

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   「人災だ」と住民たちが怒っている。奈良県生駒市で住宅地の盛り土が崩落している。直接的には先週(2017年10月)の台風の影響だが、もう7年前から危険が指摘されていたにもかかわらず放置されていた。

   「大丈夫ですか、本当に大丈夫ですか、と聞いても、大丈夫です、大丈夫ですといって、大丈夫じゃなくなってしまった」。避難指示が出された住民たちは愕然としている。

   実は「羽鳥モーニングショー」は去年(2016年)5月にも現場を取材していた。リポーターの中谷隆宏が現場で深さ約70センチの亀裂をいくつも確認していた。

   当時、荒井正吾知事は「見るからに危ないが、本当に危ないのか、危なくないのか、土のことなので、亀裂があるのが土を盛った結果かどうか検証されていない」などといっていた。

県が工事しないうちに被害

   この盛り土は2010年に業者が実施したもので、住宅の隣に幅5メートル、高さ15メートルほどある。奈良県砂防条例違反だったため、住民たちは「危険だ」と県に相談したが、翌年11年、業者と連絡が取れなくなった。去年16年になってようやく県が土地の地盤調査を行い、今年(2017年)9月に補修工事を行うことになったが、着工は未定だった。その結果、22日(2017年10月)の台風で崩落した。

   県は復旧・補修工事は行うが、盛り土との因果関係を立証できないため住民負担としている。住民たちは損害賠償を求めることを検討している。

   司会の羽鳥慎一「これはひどい。なぜもっと早く対応しなかったのか。おかしいことだらけ」

   浜田敬子(前アエラ編集長)「民間がやったことなので、税金で補償しなければならないのか、ということもあるかと思いますが、危険が迫っているのに早く調査すべきだった」

   羽鳥「早くすれば崩落はなかったと思います。住民負担でいいのでしょうか」

文   一ツ石| 似顔絵 池田マコト
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