台風21号の影響で開票作業が遅れていた当選者の議席が23日(2017年10月)夜になって確定した。
自民党は公示前の議席と同じ284議席。定数が10議席削減された中で議席占有率は61.08%となった。公明党は公示前の34議席を下回る29議席。この結果、与党で憲法改正発議に必要な3分の2を超え313議席を確保した。
民進党から枝分かれした立憲民主党は、公示前の15議席から大きく伸ばし55議席を確保し野党第一党になった。失速した希望の党は、公示前の57議席から後退し50議席。共産党も21議席から12議席に。日本維新の会も14議席から11議席に減らした。
こうした中で『とくダネ!』が注目したのは失速した希望の党と野党第一党になった立憲民主党を巡る野党再編の動向。
希望の党の当選議員から「今のまま小池代表でいいのか?」や「開票日にパリにいるなんてありえない。なめてんのか。希望の党から出馬してひどい目に遭ったのに」、「立憲民主党ができるのだったらそっちから出たかった」などといった批判が噴出している。
勝ち馬に乗ろうと理念も信念もかなぐり捨て希望の党に鞍替えを急いだツケが回っただけ。コメンテーターの女優でコラムニストの中江有里も「他にどなたがいるんですかね~、党の顔としては小池さんしか見当たらない」。
小池代表本人も「国政をこれから党として固めていく中で、このまま代表を退くのはかえって無責任」と批判の声を切り捨てた。
一方、野党再編を強調し始めたのが、無所属で出馬し当選した民進党の代表経験者。岡田克也・元代表は「野党がしっかりと連携しながら次第に大きな塊を作っていく。その戦いはこの瞬間から始まるんだと思っている」と野党再結集を強調するが、そう簡単ではない。
立憲民主党は23日の役員会で「数合わせには与みしない」ことを確認している。枝野幸男代表も「無所属で戦った人もいますので個別に『一緒にやりますか?』という話はしている」が、あくまで立憲が中心。統一会派を組むことなどについては慎重な姿勢を示した。
参院民主党議員は「希望」合流見直し
さらに希望の党への合流予定だった参院の民主党議員が合流見直しを決めている。
ゲスト出演した柿崎明二(共同通信論説委員)は、今後の方向についてこう見る。「希望の党からの離党者は出てくると思う。受け皿は、即立憲民主でなくて多分、無所属の議員たちと会派をつくるのではないか。流動化する中で希望の党や無所属の議員から自民党に入る動きも今後出てくる」。
衆院選挙がもたらした希望の党の混乱を巡る修正の動きはこれから本番を迎えそうだ。