アメリカ・ニューヨーク州ノーストナワンダで、「16歳未満の子供がいじめを行ったら、その子供の親が罰金または拘留される」という条例が10月(2017年)から施行された。罰金は最大250ドル(約2万8000円)、拘留は最大で15日間となかなか厳しい。条例ではいじめを「正当な理由なく他者を感情的虐待、中傷、脅迫すること」とし、身体へのいじめやSNSを使っての嫌がらせも含まれるという。
「スッキリ・ジャッジ」で視聴者の声を聞いてみると、賛成が3万1109票、反対1万1913票だった。
近藤春菜「罰せられるからやめろでは解決にならない」
スタジオでも賛否が真っ二つに割れた。近藤春菜キャスター、菊地幸夫弁護士、日本大危機管理学部の金惠京・准教授は反対だった。
菊地「基本的には子供の非行は親の問題だと思いますが、実際に面談に行くと、働くことや生活するのに精一杯だったりする親であることが多いんです。また、高校生になると親のコントロールの外に出てしまう。だから、親に罰則というのは酷だと思います」
春菜「親子でいじめについて話す良い機会となるとは思うんですが、罰せられるからいじめはダメだという考え方になってしまったらそれは違うということなので反対です」
加藤浩次「子どものいじめは親の日ごろの言動が原因」
一方、司会の加藤浩次、コメンテーターの本上まなみ(俳優)、ゲストの河北麻友子(タレント)は賛成だという。
本上「もろ手を挙げて賛成というわけではないんです。子供がいじめをするに至るのは、生育環境も関係すると思います。いじめは絶対にしてはいけない、犯罪にも匹敵するものなんだという認識を、まず親が持たねばならないと思います」
河北「いじめる側の親は、自分の子供がいじめていることを知らない場合があると思うんです。罰則の対象になれば、うちの子がそういうことをしているという意識が生まれると思います」
加藤「いじめる側といじめられる側は"100対0"です。いじめられる側は一つも悪くない。いじめる側が100%悪い。なんでいじめるかというと、家庭の中で、いじめOKの会話がなされているから。たとえば、"あそこのママ、ダメよね"とか、子供に聞かせている。それじゃあ、子供はそういうことを言ってもいいんだって思いますよ。そういう意味で、親も連帯責任を負うべきです」
この議論、ワイドショーだけでなく、文部科学省、教育委員会、学校、PTAなどでもやってほしい。