H難度のシリバスで金メダル決めた村上茉愛 小学6年以来の得意技生きた

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   カナダで開かれている体操の世界選手権で昨日9日(2017年10月)、日体大3年の村上茉愛選手(21)が、種目別床運動で金メダルを獲った。日本人女子選手の世界選手権での金メダルは、池田敬子選手以来63年ぶり。床では初めての快挙だ。

 

   この大会、村上選手は個人総合では4位とメダルを逃していたが、この日行われた床の決勝では、H難度の「シリバス」を完璧に決め、演技中に笑顔すら見せる余裕で見事優勝した。

 

   「シリバス」は、「後方抱え込み2回宙返り2回ひねり」。世界でも数人しかできないという大技だが、村上選手は小学6年でこれを成功させていた。以来数々の大会で優勝を重ね、日体大入学時には、すでに「メダル候補」として注目されていた。全日本個人総合で去年、今年と2連覇。今年のNHK杯も獲っているが、去年のリオ五輪では団体総合4位とメダルに届かなかった。

 

   1996年神奈川生まれ。両親とも体操選手で、父の仁さん(44)が「池谷幸雄体操倶楽部」の校長をしていたことから、3歳から体操を始めている。小学5年からシリバスに挑戦。6年生で成功させた。身長はひときわ小さかったが、いつもニコニコ、「番長」と呼ばれていたらしい。

 

   今回の快挙をひときわ喜んだのが、63年前の金メダリスト池田敬子さん(83)だ。「もう、やったという感じ。教え子たちが結果を出してくれたなんて嬉しいじゃないですか」という。また、村上選手の笑顔を褒める。「普通は引きつった顔になる。茉愛ちゃんは人にアピールする能力がある。これは凄いこと」

テレビドラマで伸ばしたアピール力

 

   そのアピール力には秘密があった。2005年、9歳の時、TBSのドラマ「ウメ子」でサーカス団員の子役を演じていた。バック転ができるなどで、600人の応募者の中から選ばれたのだった。その映像があった。サーカスのアクロバットから笑顔、泣き顔、ドラマを立派にこなしていた。

 

   ただ、池田さんはひとつ心配があるという。「空気を吸っても太るタイプ」という。「1キロでも太ると、車輪では負荷が3キロになっちゃう」というのだ。父の仁さんも体重コントロールには神経を使ったという。「隠れて食べてるのを見つけた時には、鬼になりましたね」

 

   子供の頃のあだ名は「ゴムまり弾丸娘」。指導していた池谷さんは、「体重が増えて、いつも泣きながら立っていた」という。小6の時、「引退したら、たくさん食べたい」と言っていたそうだ。

  

   村上選手は今日(10日)夕方には帰国。お母さんのオムライスが待っているそうだ。

 

   司会の国分太一「久しぶりに明るいニュースですね」とスポーツ紙を指した。6紙ともページ全面を使って報じていた。スタジオに等身大の写真を置いたが、身長は148センチと今も小柄。166センチの真矢ミキがヒールを履いて並ぶと、本当に小さい。

 

   国分が「床では大きく見えましたけどね」と紹介したのが、「好きな言葉」。「できるかできないかじゃなくて、やるかやらないか」と読んで、千原ジュニアに「どういう意味ですか?」(大笑い)

 

   倉田真由美(漫画家)「食べるか食べないか」(笑)

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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