「北朝鮮の労働党幹部に異例の抜擢人事がありました」と、金正恩委員長の実の妹・与正(ヨジョン)氏が政治局員候補になったニュースを森圭介アナが伝えた。きょう10日(2017年10月)は北朝鮮労働党の創建記念日で核やミサイルの挑発がまた行われるのかが危ぶまれる中、これはどういうことなのか。
コリア・レポートの辺真一編集長によると、与正氏は金委員長より3歳年下の30歳で、父親の金正日総書記が「もし男だったら後継者にしただろう」と言ったという。幼少期を正恩氏とともにスイスに留学し、英語やドイツ語、フランス語を学んだ。これまでは思想統制を担当する党宣伝扇動部副部長。過去の映像には兄のそばにいる姿がしばしばとらえられ、党中央委員会総会では最前列の端にすわっていた。
北朝鮮では重要政策の決定は政治局が行い、局員19人、局員候補9人。70代の男ばかりだったが、与正氏の抜擢を、辺さんは「トランプ米大統領とのチキンレースの中で金委員長が信頼できる妹を右腕にして、身内で固めたい意思の表れ。与正氏は影のナンバー2になったといっても過言ではない」という。
血統の継承のためか
水卜麻美アナ「これだけ若い女性が抜擢されることがあるんですね」
小此木政夫・慶応大名誉教授は「北朝鮮にとって一番重要なのは後継者問題。金委員長に何かあったときのピンチヒッターになれることを意識した」「与正氏の格上げは単に近しいからではなく、戦争になった時にも血筋をつづけるしたくをした」と話す。
司会の加藤浩次「金委員長が腹をくくった感じがしちゃうな」
小此木名誉教授は「この数十年で一番危険な状態」と見ている。
ロバート・キャンベル(国文学研究資料館館長)「いっそう緊張感を持つ必要があります」