「希望の党」が昨日(2017年10月3日)午後遅く、衆院選の第1次公認候補192人を発表した。最終的には衆院過半数の233人を目指すとみられる。一方、党代表である小池百合子・東京都知事は、改めて衆院選出馬を否定したが、なお「五分五分」と見る向きもある。何が起こるかわからない。
公認候補は、小選挙区191人、比例区1人。内訳は、前国会議員55人、元国会議員45人、新人91人。新人は、「希望の塾」から元アナウンサー、主婦、俳優まで色々。党派別では、民進109人、希望の党74人、日本維新5人、自由3人となっている。
民進党の前原代表は、「よかった。現時点では想定内。後任は、第2次、第3次と続く」と言った。第2次以降は、著名人が増えるという観測もある。
最大の関心事である党代表の小池氏の衆院選出馬では、当の小池氏は、「100%ない?」との記者の問いかけに、「最初から日本語でそう言っている」と。さらには「進次郎さん(自民・小泉筆頭副幹事長)がキャンキャンはやし立てている(「小池さんは無責任」発言)ようですが、お父さん(小泉純一郎・元首相)と約束しましたから、出馬はございません」ときっぱり。
一方、民進党リベラル派の枝野幹事長らは「立憲民主党」を立ち上げ、昨日東京都選管に立党を届け出た。これに共産党は連帯の意を表明して、枝野氏ら参加メンバーの選挙区には、候補者を立てないことを明言した。
こうした動きに自民党もピリピリ。麻生太郎財務相は、「首班指名でなんと書く。小池と書けないんでしょう」と皮肉をいう。「希望の党」がそれなりの議席を持つことを想定した発言でもある。また、野田聖子・総務相までが、「立憲民主党を作らざるをえなかったのは、気の毒」と同情発言。
今回選挙は結局、自民・公明の与党、希望・維新らの連携、立憲民主・共産・社民の野党連合の3者の激突という構図になったわけだ。
「都民ファースト」都議2人が離党へ
思わぬ動きもあった。小池氏が代表として都議選を制した「都民ファーストの会」の中心メンバー、音喜多駿氏と上田玲子氏が離党の意向を表明したのだ。2人は小池氏を知事選から応援して、小池氏の初登庁を都議として出迎えた間柄だ。いったい何があった?
音喜多氏は、「今の小池知事や党のやり方に疑問がある。代表選考などで会の運営方法が閉ざされてきた。いつ、どこで、誰が、何を決めているのかわからない。いわゆるブラックボックス状態になっている」と言った。さらに「希望の党」についても、「政策も出揃ってないうちに、右から左まで、主義主張も所属政党も違う方々が集まっている状況には、率直に言って失望してます。小池知事にノーという場も出てくる」と。
「ビビット」はさらに、スキャンダル組の、埼玉4区の豊田真由子氏、愛知7区の山尾志桜里氏の状況までを克明に追って、番組レギュラーが顔を出したのは、27分後だった。
国分太一が「VTRが27分ですよ」と、力作ぶりを強調。
焦点の希望の党の公認は、当初は2日の予定が1日遅れ、さらに昨日の発表も予定から3時間も遅れた。「政策協定書」の署名が遅れたとされる。中に、「公認にあたり、党に資金提供をする」というのがあった。当初あった「党の指示する金額を」が抜けていた。
政治評論家の有馬春海氏は、「緩くしてでも候補者をかき集めないといけない。でないと200人にならない。結局数(議席)を取ってから、政策を詰めることになった」という。
堀尾正明アナ「民進党がいないと、これだけの数は出せなかった」
有馬氏「希望の塾から優秀な人が、と思っていたので、少しがっかり。2次、3次の公認で出てくるかもしれない」
希望の党の協定書については、サインした人、まだサインできない人、中には、「公認申請」もしていないのに、「公認を出す」と言われた人もいるという。
また、小池氏の出馬について、有馬氏は依然「50%」と言った。明日(5日)まで都議会があるため、言えることも言えない。そのあとは「五分五分」というわけだ。
かつて橋下徹氏は「2000%ない」と言いながら、大阪府知事選に立候補した。さて、どうなるか。