小池新党の波紋が与野党を問わず、政界全体に広がっている。小池氏はきょう27日(2017年9月)の結党会見で「日本をリセットするために党を立ち上げた」と宣言した。この「希望の党」の登場によって、安倍首相が強行する解散総選挙の様相ががらりと変わった。
ニュースデスクの笠井信輔「小池さんと安倍さんの全面対決となってきました」
希望の党には、離党ドミノが進む気配の民進党だけでなく、自民党や無所属からも入党・鞍替え組がつづく。おまけに、首相指名で誰を書くのかと質問された小池氏が挙げたのはなんと公明党の山口那津男代表の名前。都知事の国政関与に批判色もちらつかせる公明党に配慮しながら、自民公明の与党体制をもけん制する、思わぬ一手がまたも話題を呼んだ。
小池氏には「希望の党」結党を表明した25日のサプライズ会見のほかにも、実はもう一つ、早くから用意されていたらしいサプライズがあった。
数か月前から準備していた党PR動画
ユーチューブに流れたPR動画だ。小池カラーのグリーンのスーツを着た女性が光に向かって歩む。「さらば、しがらみ政治」の文字が浮かぶ。保守政治家イメージのオヤジ風が「組織をなめるなよ」「改革はこまるんだ」などとすごんで圧力をかけるが、女性は敢然と進む。「まだ耐えるか、みんなで変えるか」の文字が政治改革を呼びかける。
こういう動画を作るのには、制作のプロによると「2カ月から3カ月はかかり、超特急でも3週間」という。そうなら、サプライズは早くから意図した演出だったととれる。
自民党の石破茂氏は「小池知事の発信力をあなどってはいけない。何するものぞというのは危険だ」と語る。政治アナリストの伊藤惇夫氏は「自民党内から同調者がまだ数人いる」と観測する。
司会の小倉智昭「すべて織り込み済だったのかもしれません。かなりの手腕、政治家です」
サプライズの小池劇場が選挙戦をおおっていきそうだ。