上野動物園のパンダの赤ちゃんの名前が決まった。小池百合子東京都知事がさしたパネルには、「シャンシャン」「香香」「Xiang Xiang」とあった。知事は「お花が開くような明るいイメージではないかなと思います」と言った。さて、あなたはどんなイメージを持ったかな。
発表と同時に松坂屋上野店では、客にスパークリングワインを無料でサービスして、命名を祝った。アメ横では、手書きの漫画に「シャンシャン」の色紙が、鮮魚店にまでぶら下がる。上野駅では、時刻表の電光掲示で「シャンシャンに決まりました。元気に育ってね」。上野・広小路あたりは、動物園と一体だ。
黒柳徹子さんは、日本パンダ保護協会名誉会長だ。インスタグラムに、「シャンシャンという音の響きは、今までのパンダの赤ちゃんの名前にはない新鮮な感じがします。小さな子供にも覚えられるし、漢字にしてもかわいい。私はとっても気に入りました」とメッセージを載せた。
名前は公募されたが、応募総数はなんと32万2581件。これまで最高は、1986年の「トントン」の時の約27万件だったから、これを大きく上回った。これを黒柳さんら6人の選考委員が8点に絞った。その中で一番上にあったのが「シャンシャン」で5161件。以下、「レンレン」「ヨウヨウ」「マオマオ」などが続いた。
東京都はそれらを、商標登録がないかなどをチェック、さらに中国側とも協議して、「シャンシャン」に決まった。
これまでの上野動物園のパンダの名前は、「リーリー」「シンシン」など同じ音の繰り返しだった。「スッキリ!」も色々予想していた。また、繰り返しじゃないかもしれないという情報で「サイサイ」とか、親の名前を組み合わせて「リーシン」だのと、無責任に盛り上がったりしていた。その「リーシン」は6位だった。
シャンシャンとはどんな意味なのか。船橋市にある「香香」という中華料理店(あったのです!)で聞くと、「子供にご飯をたべさせるときなどに、使う」という。「おいしい」という意味だと。専門家に聞くと、「香」には、「ぐっすり寝た」「おいしい」「出来立てのご飯」などの意味があるそうだ。基本的には、女性の艶やかさ華やかさを形容するという。
体重6キロ、体長は65センチに成長
シャンシャンの父親はリーリー(力力)、母親がシンシン(真真)。生まれたのは6月12日、元気に産声をあげたが、生後2日目の測定で体重147グラム、体長14.3センチだった。初めは白かった体も、1カ月くらいで白と黒のパンダカラーがはっきり。体長も29.5センチに。そして先週、生後100日の測定では、体重6キロ、体長は65センチになっていた。よちよちながら、歩けるようになっていた。
近藤春菜(お笑い芸人)「めちゃくちゃいい名前。おいしいとか美しいとか。日本でも香りだし、音といい、幸せになる」
ロバート・キャンベル(国文学研究資料館館長)が、「きれいな人をおシャンという。そうでない人はぶシャンとか」と真面目な顔で言う。
湯山玲子(著述家)が「バックシャンとか」と話を合わせたが、しらじらしい。あの「シャン」はドイツ語から来たもの。不細工なら「ぶシャン」はダジャレだよ。
司会の加藤浩次「カタカナで募集して、中国で漢字を当てはめたというんですが......」
動物園前では、開園前の9時すぎには200人くらいが来ていたそうだ。シャンシャンは6カ月になる12月頃、一般に公開される。