国連総会に出席している日米韓3か国の首脳会談がきのう21日(2017年9月)に行なわれ、北朝鮮への国際社会の圧力強化をリードするはずだったが、韓国は北朝鮮へ800万ドル(約9億円)の人道支援を打ち出した。トランプ大統領と安倍首相は、冷や水をぶっかけられた格好だ。
韓国はユニセフや国連食料計画を通じて、医薬品などを現物で支給するとしていて、韓国の統一省は「政治状況と人道支援は別」といっている。
フランス大統領も「最優先は対話だ」
今回の国連総会では、トランプ大統領と安倍首相の対北朝鮮攻撃は突出していた。トランプは金正恩委員長を「ロケットマン」と揶揄し、安倍首相は「北朝鮮に対して必要なのは対話ではない、圧力だ」と煽った。
しかし、中国とロシアが制裁に消極的なことは予想されたが、フランスのマクロン大統領も「対話が最優先」と演説して、日米とのヨーロッパの違いが浮き彫りになった。冷や水をぶっかけられたトランプ大統領は、北朝鮮に資金を提供・取引のある個人、企業、金融機関に対する権限拡大(制裁)の大統領令に署名すると、中国を意識した制裁拡大を示唆している。
一方北朝鮮の金正恩委員長は、異例の本人談話を発表した。トランプ演説に応ずるもので、「米が横暴な宣戦布告をした以上、強硬な対応措置を考慮する。妄言の代価を払わせることになる」と激しい言葉を並べた。
青山和弘・日本テレビ官邸キャップは、トランプ演説の強い言葉に対して各国に「挑発の度が過ぎている」という声もあったと解説した。
文
ヤンヤン