「かつて35歳の壁と言われた転職の壁がいま、大きく変わろうとしています」(「クローズアップ現代+」ナレーション)
いま、ミドル世代の転職が急増しているそうだ。企業の人手不足などを背景に、40代以上の転職者はこの5年で1.7倍に増加したという。
中高年の異業種への転職も増えているそうで、たとえば化粧品メーカーの課長(45)がコンタクトレンズのケア用品メーカーのマーケティング部長に転身。あるいは、外食チェーンで13年働き、行き詰まりを感じていた43歳が不動産会社に転職し、新事業を任されて売り上げをアップさせたなどの事例があるそうだ。
「モチベーションは最高潮ですね。前職の世界では当たり前のことが、この業界ではすごい斬新なアイデアに見られたりとか。本当にいい転職になった」(元外食チェーンの不動産会社社員)
今年、大阪の医薬品メーカーの森下仁丹も中高年をターゲットにした採用に踏み切ったそうだ。この会社は80年代、口の中をスッキリさせる「仁丹」がおじさん世代にブームを巻き起こしたそうだが、その後、低迷。新製品を次々と発売して立て直しをはかるなかで、さらなるイノベーションの起爆剤となれる人材を求めていたという。
「我々の事業に慣れ親しみすぎてない人、違う価値観を持っている人(がほしかった)」(森下仁丹社長)
年齢や経験など一切不問で10人募集したところ、2200人もの応募が殺到。採用されたのは40~60代10人で、そのなかの半数近くは、医薬品業界とは無縁の家電、IT、インテリア、ホテルなどの経験者だったそうだ。
「40代、50代を積極的に活用しようという流れ、本当に広がっているんですか?」(武田真一キャスター)
人手不足がベースに
「ベースは非常に広がっていると思います。森下仁丹さんのような積極的なミドル活用の事例はまだまだ少ないが、昨今、どうしても人手不足が激しいなかで、基本的には若手を採用したいが採りきれないとか、若手だけでは足りないということで、消極的なミドル採用も増えている。結果的に35歳の壁が40歳の壁になりつつある状況です」(クローズアップ現代のスタジオゲストで、中高年の転職サポートが専門という転職コンサルタントの黒田真行さん)