加計学園問題は贈収賄事件に発展する可能性も
森友・加計学園問題で下がった支持率が、内閣改造以来少し上向いているからだと、いい加減な根拠を上げる評論家もいる。
支持率が少し上向いた理由は簡単だ。国会を閉会して3か月以上、野党の国会開会要求にも応えず、逃げ回っていたからである。
しかも加計学園問題追及のために開かれた7月24日の閉会中審査で、大串博志民進党議員の質疑に対して「(加計学園のことは)申請が正式に認められた国家戦略特区の諮問会議、2017年1月20日に初めて知った」と致命的な失言をしてしまったのである。
そのうえ、腹心の友の加計孝太郎理事長とは16年中にも何度かゴルフや食事をして、おごられたりおごったりしていたと「白状」したのである。
コメンテーターの中には、加計学園問題は犯罪ではないのだから、そこまで首相を追い詰める必要はないというバカな輩もいる。
一国の宰相が、一私大のために便宜供与したという重大な疑惑があるのだ。しかも安倍は、「森友や加計学園問題にもし、私や妻が関わっていたら辞職する」とまでいい切っている。
この問題でこれ以上追及されれば、安倍は総理の座も危うい、そう考えたに違いない。
そうでなくては、3か月以上の政治空白の末、なおも2か月近く国会を開かず、有権者への"丁寧な説明"もしないまま突然解散する道理がない。
8月29日にビジネス情報誌『エルネオス』で、自由党の森ゆうこと対談した。森は「加計さんは、複数のマスコミに対して、安倍さんには一億使ったと豪語していたそうです。そうなると贈収賄事件にまで発展する可能性があります」と私に語った。
メディアは、野党の足並みがそろわない、自民党に代わる受け皿がない、したがって安倍自民は負けようがないと無責任に報じているが、私はそうは思わない。
森友・加計学園問題もある、稲田朋美の防衛相辞任の追及もうやむや、アベノミクスも失敗、戦争のできる国にしてしまった以外に安倍は何をしたのか。
特に、年金、医療、介護費の引き上げで「下流老人」や「破産老人」が増えている。高齢者の怒りが爆発寸前である。
安倍自民だけは心から嫌だ。投票する理由はそれだけでいい。
今度の解散を名付ければ「バカヤロー解散」である。だが、吉田茂の時とは真逆である。今回は安倍首相に国民が「バカヤロー」と大声を上げる選挙なのだ。