「このはげー」「コノヤロォ」......元秘書への暴言と暴力が暴露されて自民党を離党した豊田真由子衆院議員(42)が昨日18日(2017年9月)、地元の埼玉・新座市で支持者の集会に出席、その後会見して謝罪した。この時期に会見した狙いは、解散が言われる中、議員を続ける意欲を示すことだったようだ。
この日のメインは支持者への説明会。騒動以来3カ月、初めて公の場に姿を見せた。会場前には予定の午後5時、報道陣、一般市民合わせ100人ほどが集まったが、中に「暴力議員はいらない」と叫ぶ市民もいた。豊田氏は何度も頭を下げて会場に入った。説明会には50人ほどが出席したという。
元秘書が暴言・暴力にあったのは5月。車を運転する秘書が道を間違えたなどで、激昂した豊田氏が、秘書を叩き、暴言を浴びせた録音内容を、秘書が公表して、週刊誌が報じた。議員は入院して姿を隠し、自民党を離党した。元秘書は埼玉県警に被害届を出し、受理されている。
豊田氏は会見の冒頭で、「元秘書の方、ご家族にご迷惑をおかけした」と謝罪し、涙ぐむ瞬間もあった。しかし記者から、「眉毛の角度を変えられた?」と質問が飛ぶと、笑って、「髪も切りました」。眉は確かに以前の吊り上げからナチュラルに、茶髪も黒く染め、ショートになっていた。
「トラブルいっぱいで混乱した」と説明
そして暴言・暴力の真相だ。録音音声は「私の音声だという風に思います」と認めたが、「あの時期は、(元秘書のミスの連発で)10日ほどトラブルがいっぱいで、(有権者との関係が)壊されていく恐怖みたいなもので混乱、興奮状態になってしまった」「異常なテンションであんな叱責は初めて」と言った。
「夫も、あんな言い方は初めてだと言っていた。夫もそういうところ(髪が薄い)があって」とも。
また、暴行については、元秘書が主張する「顔が腫れた」というのは否定。秘書がその後通常の仕事をこなして多くの人に会っていることを挙げて、「客観的に証明されている」と言った。「やっていないことはやっていないと主張させて頂く。それは人間の尊厳の問題だと思っている」
元秘書の被害届の内容とは、食い違った。
そして、にわかに言われる解散の動きを踏まえては、「恥を晒しながらでも、もう一度地域と国のために働きたい」と言った。議員としての資質を問われると、「過去は変えられなくても、未来は変えていける」と強気だった。
しかし、次の選挙で自民党は、豊田議員の選挙区に別の候補者を立てると言われている。支持者の声を聞いても、「頑張ればいい」と「投票しません」に二分されていた。
スタジオはやや否定的だった。
近藤春菜(お笑い芸人)「謝罪会見であの笑顔。反省しているようには見えなかった」
司会の加藤浩次「パニックで我を忘れたというが、録音とられるというのは、何回かあったからだと思う」
ロバート・キャンベル(国文学研究資料館館長)「その過程を明らかにしていない。常態化していなければ、録音することはない。できる人ではあるが、見えないところでこういうことがあるのは......」
加藤「10月に選挙があることを考えると、地元へのアピール......まあ、立候補は自由ですが」
そもそもその選挙ですら、野党が整わない隙をついて、というのが見え見えだ。政治には何でもあり。