鈴木砂羽さん初演出の舞台巡り降板トラブル 土下座強要した、しないの水掛け論

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   舞台の通し稽古を巡って騒動が起き、女優が未消化のまま自分の意見をSNS(ブログ)に上げたことから芸能界で波紋が広がっている。

   東京・新宿シアター『モリエール』で14日(2017年9月)初日を迎えた舞台『結婚の条件』。初めて演出を手がけた女優の鈴木砂羽(44)がカーテンコールで、目に涙を浮かべながら観客に謝罪をした。「色々お騒がせして申し訳ありません」。

   騒動の発端は先週9日、出演者総出で通し稽古が行われた最中に起きた。

   主演の鈴木が初めて演出を務める舞台で力が入っていたのだろう、この日2回の通し稽古を行なう予定でいた。ところが、1回目の通し稽古のあと出演女優の鳳恵弥(36)と牧野美千子(52)の二人が別の仕事に行くため、次の通し稽古を抜けることになった。

   寝耳に水だった鈴木がカチッと来たのだろう。鈴木が「2回の通し稽古が誰かのせいでできなくなった」と不満を漏らしたことから騒動は始まった。この舞台を主宰する脚本家の江頭美智留(54)が責任を感じて「すいませんでした」と謝罪。あとに続いた形で牧野や鳳が謝罪した。

   鳳がその経緯を自身のブログに上げたが、それによると次のようだった。

   「鈴木さんが『(謝罪するなら)私たちだけじゃなくてあちらにも』と他の共演者に土下座をするよう促されたため、私は床にひたいを擦り付けて謝ることになりました」

   「その日の夜に、主催者の江頭さんを入れて降板を視野に入れ話し合ったが、出演継続か降板かの結論が出る前から鈴木さんが代役を探したため、降板を決めた」

   しかし、この経緯が鳳らの所属する事務所『しぃぼるとぷろだくしょん』の関口忠相社長に伝わった時には「頭を下げる時にもちろん正座して手を前について額を前に擦り付けてしたわけですから...」となり、事務所から次のようなコメントが出された。 「演出、鈴木砂羽氏より2人が受けました人道にもとる数々の行為に対しまして弊社と主催者側で検討しました結果、残念ながら...出演をお断りする運びとなりました」

床に座っていたので土下座に見えた

   ところが主宰者の江頭が発表したコメントは鳳の挙げた経緯とは全く違っていた。

   「鈴木さんは土下座するようにとは決して言っておりません。私も決して頭を下げさせられたわけではありません。通し稽古のあとにダメ出しの時でしたが、キャスト全員が床に座った状態でした。その姿勢のまま鳳さんが丁寧に頭を下げられてので見た目には『土下座』という形になったのかもしれません」

   「人道にもとる」と名指しされた鈴木も「土下座をしろとは言っていませんし、土下座はありませんでした」と否定した。

   舞台経験もある高木美保(タレント)はこう厳しく批判する。

   「舞台稽古が終わって板の間に正座して話をするのも文化。その時の話が謝罪になれば床に頭をつける形になる。一番の問題は、このくらいのトラブルはいくらでも起こる。何故その場で話し合ってお互いに意見を交わさなかったのか。お客のためには降板するなんて一番よくない。また、何故ブログに上げなくてはいけなかったのか。こういうことを挙げた人はじわじわと不利益を被ることが多い。やるべきでなかった」

文   モンブラン
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