「ビビット」はきのう12日(2017年9月)、32回目の訪朝をしたアントニオ猪木参院議員に「北朝鮮のいま」を聞いた。同行者が撮影した1時間に及ぶ映像には、北朝鮮が国際的に孤立を深める姿があった。
車窓から見えた平壌には高層ビルが林立しているが、以前より交通量が少なめで、タクシーは増えていたもののバスが減ったという。訪問中の9日(2017年9月)は北朝鮮の建国記念日で、いつもは街をあげて祝福するが、今回は街頭モニターに核実験成功を祝う映像が流されている程度で、人々が祝福するムードはあまり見られなかった。
猪木議員は「来年(2018年)がちょうど建国70周年なので、すべては来年に向けているという話を聞きました。いつもは花火やパレードがあったりするが、今年はいっさいなし。その分、いろんな施設を案内してくれました」と話す。
建国記念行事の引き立て役
猪木議員らが案内されたのは、オープンしたばかりの動物園。そこには子どもたちの姿もみられ、ベビーカーを押すお母さんもいて、スマートフォンを使う若い人たちも多かった。動物園では北朝鮮原産の貴重な狩猟犬「豊山犬」が人気のようだ。「獰猛な犬らしいんですが、不思議なことにすり寄って来たりするんですよ」(猪木議員)
会食やパーティーにも招かれた。北朝鮮ならではのおもてなし、特産品のマツタケ料理もふんだんにふるまわれた。建国記念日祝賀会では、北朝鮮ナンバー2の最高人民会議のキム・ヨンナム常任委員長と肩を抱き合った。キム委員長は「情勢が複雑にもかかわらず、訪朝してくださったことにうれしく思います」と笑顔で話していた。