北朝鮮に対する国連の制裁決議が「とくダネ!」放送開始の1時間前に採択された。ところが、米国が当初求めていた原油全面禁輸の厳しい措置は盛り込まれず、骨抜きともいえるゆるい内容になった。
日本時間のけさ(2017年9月12日)採択された決議は、原油輸入量を「過去1年分を上限とする」としたほか、北朝鮮船舶への立ち入り検査は「同意が必要」とされ、これでは事実上現状と変わりない。海外出稼ぎ労働者の雇用は規制されるが「例外」を設け、これも抜け穴がありそうだ。
金委員長の個人資産凍結も盛り込まれず
金正恩委員長の個人資産凍結も盛り込まれなかった。韓国中央日報によると、金委員長の資産は3200億円から5400億円と推定される。ミサイル開発費が5年間で110億円、核開発には1300億円から1800億円といわれるから、この資産凍結は効果的なはずだが、中ロが反対したのか、他の国も暴発を恐れたのか。
司会の小倉智昭「決議はこれでいいのかといわれるような内容になっています。フ抜けの決議なのか、妥協はしかたないのか」
共同通信の磐村和哉・元平壌支局長は「私は妥協はしかたないと思います。これから何かやったらこんなのがあるよというメニューを示した意味はある」と語る。繊維製品の輸入だけは全面禁止が盛り込まれた。「ボディーブローのように効いてくる」と磐村氏は言う。
小倉「麻薬を売ってカネを作るともいわれる国だから、いろんなことをやっている」
安田洋祐(経済学者)「一番気になるのは兵器輸出です。そこを封じないといけません」
ゆるめにゆるめた制裁決議で世界が北朝鮮になめられなければいいのだが?