今井絵理子参院議員との不倫疑惑に続き、政務活動費の不正受給の疑いが浮上している橋本健神戸市議(37)が、市議会議長あてに速達で郵送した『辞職願』が29日(2017年8月)届き、辞職が決まった。
ところが番組によると、同市議会自民党会派には他にも政務活動費の不正受給が発覚し起訴されている元市議が3人もいることが分かった。不正の温床になっている政務活動費の使途がなぜこうもルーズなのか追った。
橋本市議は文書で「いずれ皆様の前に出てしっかりと説明責任を果たしたい」と辞意を表明していたが、郵送された辞職願は、A4に「一身上の都合により神戸市議会議員を辞職したいので許可されるよう願い出ます」とわずか2行で、不正受給については一切触れていなかった。
疑惑の元になった橋本市議の政務活動費の架空請求は、政治活動の近況を市民に伝える『ハシケン通信』の印刷を架空発注し、政務活動費約720万円を不正に受け取っていた疑い。橋本市議は23日に記者会見し、架空発注については全面否定していた。
しかし,その後、発注先の印刷業者が橋本市議から実体のない領収書を書かされたこと、さらに橋本市議から口裏合わせるように求められたことを証言。疑惑を隠す想定問答の文言をメールで送ってきたことも明らかにした。
直ぐバレるような稚拙な対応が、簡単にまかり通ると思うことがむしろ不思議だが、実は神戸市議会の政務活動費の不正受給は橋本市議で4人目。自民党会派に所属していた竹重策二、岡島亮介、梅田幸広ら3人の元市議が在宅起訴されたばかりだった。
自民党市議団全体の問題
政務活動費の不正問題を追及する『市民オンブズマン兵庫』の森池豊武代表は組織的な問題だと次のように指摘する。
「自民党市議団の団長や経理責任者が政務調査報告書にハンコを押せばお金が出る。いわば自民党市議団全体の問題だと思う」
自民党市議団では、橋本市議については調査チームを設置し徹底調査し、結果を9月6日の代表者会議で報告するという。一方、他の公明、共産、民進など他の会派では疑惑が晴れなければ百条委員会の設置も視野に入れるという。
スタジオでは、テレビ朝日解説委員の玉川徹が「百条委員会で4人全員の出席を求め究明したらいい」と厳しい対応を求めた。