東京の雨がとうとう20日連続となり、さらに今日21日(2017年8月)も予報は曇りで、雨の可能性もあるという。8月1日以来だから、とんでもない夏になった。首都圏も含め、この週末は各地で悲喜こもごもの出来事があった。
おととい(19日)東京と周辺を襲った雷雨が衝撃的だった。19日夜に多摩川の両岸で開催される予定だった「世田谷区たまがわ花火大会」と「川崎市制記念多摩川花火大会」は、ともに荒天のため中止となった。久しぶりに戻った日差しの中、浴衣姿など大勢の人が集まって、河川敷は大いに賑わっていた。
ところが午後5時頃、西の空がにわかに暗くなり、雷の音も聞こえてきた。花火打ち上げの2時間前だ。中にはテントを用意した人もいたが、雷の音には不安の表情。主催者は決断を迫られた。空はますます暗くなり、雨も降り始める。結局、5時20分、川崎市側の主催者は花火大会の中止を決めた。
それとほぼ同時だった。凄まじい雨脚が会場を襲った。雷鳴が轟き、突風が吹く。傘をさしてもほとんど役に立たない。河川敷だから、逃げ場もない。傘に隠れて大勢がうずくまる映像には、「やばい、やばい」「台風だぁ」と叫ぶ声が入っていた。
多摩川にかかる橋の下は避難の人でいっぱい。橋の雨樋が溢れて、滝のような流れが注ぐ。せっかくの浴衣がびしょ濡れのカップルが「新調したのに」と笑っていた。
この時の雨雲を見ると、北関東から南下する雨雲と呼応するように、埼玉の山沿いや東京都心にまで豪雨の雲が広がっていた。新宿、渋谷、銀座まで飲み込んだやつだ。それが多摩川にまでやってきたのだった。
世田谷区内では広場のポールに落雷して、近くにいた男女9人が病院に搬送された。また、ゴルフボールほどもあるヒョウが降って、車の人たちの肝を冷やした。
埼玉・三郷では花火大会1日延期して開催
一方、埼玉県三郷市でも19日、花火大会を1日延期した。そして昨日20日、朝から主催者は川の水位とにらめっこ。水位は危険の目安を超えていたが、打ち上げ台を置く河川敷は冠水していなかったため、開催に踏み切った。8000発が華やかに夜空を彩った。
橋本五郎(読売新聞特別編集委員)が「花火だけは、現場で見ないといけない。映像で見るのと全然違う。でも主催者は大変だったろうなぁ」という。
高橋真麻(フリーアナ)「(多摩川は)かわいそうだった。でも、止める勇気というのも大事」
近藤春菜(お笑い芸人)「中止になった花火はどうなるんですか?」
森圭介アナ「また来年使えば、ってわけにはいかないようです」
主催者に聞くと、花火は全て廃棄処分になるのだそうだ。雨に濡れると、不発になることが多く、事故にもなりかねないからだという。
森「すでに設置してしまって、雨に濡れたわけですから。お金と時間は全て無駄になってしまうんだそうです」
スタジオからは「あ~」とため息。多摩川の花火(川崎市側)は6000発。
この天気、明日(22日)からはようやく太平洋高気圧が張り出して、日差しが戻り、暑い夏になるという。
それより、三郷の花火は前日の同じ豪雨をどうやって乗り越えたんだろう? それが気になる。