岡山・玉野市の渋川動物公園から逃げ出して、15日間も行方が分からなかったゾウガメの「アブー」が昨日(2017年8月16日)午後見つかった。同公園では14日、50万円の懸賞金をかけて捜索を呼びかけたばかり。これを手にしたのは、岡山から来た親子だった。
見つかったのは午後2時頃。場所はなんと、動物公園の門から直線でわずか100メートルの山林に生い茂ったヤブだった。昨日の「ウォッチ」で「うんと遠くへ行ってしまったか。あるいは引き返して、案外、動物公園の近くにいるとか」と予想したが、後の方だった。
ちょうど「スッキリ!」のカメラが現地にいて、「見つかった」という知らせでヤブに飛び込んだが、ヤブの中は全く見通しがきかない。リポーターが目を凝らしてようやく「いました」。生い茂ったシダなどの下をゆっくりと動いている「アブー」がいた。もし動いていなければ、見過ごしかねない。甲羅は見事なカモフラージュになっていた。
男性飼育員に抱えられて16日ぶりに戻った姿に、「よかった」と女性飼育員が涙を流していた。「アブー」は早速、ぶどうやスイカを与えられて、悠然と食べていたが、16日間何を食べていたのか、むろん聞いても答えない。
15分で発見した親子
発見した東内誠一さん(39)は、「まあ、いないだろうとは思ったけど、みんなが行ってないところへ行こうかなと思って。本当に15分くらいだった。最初に山の中に入ったところで見つけた」という。
懸賞金の使い道を聞くと、「子供のための貯金かな。これから高校生になるので」と満面の笑みだ。この夏一番の幸運児に違いない。
とにかく不思議だった。もともと園内で放し飼いだったが、飼育員が目を離したすきに、開いていた門から外へ出てしまった。これが今月1日。その姿は、二つの防犯カメラで確認されたが、その後忽然と消えた。職員は毎日、終業後に一帯を探し回ったが、何の痕跡も見つからなかった。
今回見つかったところも、長く続いているコンクリートの側壁の背後で、道路から直接は入れない。また、側壁が途切れるところには側溝があって、それを乗り越えるのも難しいという。ということは、遠くから山林に入って、戻ってきていたのかもしれない。
スタジオもみんな「よかった、よかった」
加藤浩次「動いていたのか、そこにいたのか」
現地からリポーターの大竹真が、「アブー」の様子を見せて、「ほっとした表情に見えませんか」(爆笑)
飼育員の山根美実さんは、「何度も探した場所です。その時はいませんでした」という。
加藤「やっぱり移動していたんだ」
山根さんは、「今後は柵を作る。ただし来園者は自由に入れるようにしたい」という。きっと「アブー」を見にくる人が増えるに違いない。