ゴルフ4大メジャーの一つ、全米プロゴルフ選手権・最終日(2017年8月13日)、初のメジャー制覇に挑戦した松山英樹(25)が悲願の優勝を前に痛恨の3連続ボギーをたたき5位に終わった。
ところが、悔し涙を流した松山へのインタビュアーの質問を巡ってネットが炎上する騒ぎが起きた。番組『ショーアップ」のコーナーで野上慎平アナがこのあらぬ騒ぎを伝えたところ、コメンテーターの間でも快、不快に意見が割れた。
インタビューの内容はフジTVが13日未明に生中継した試合終了後に現地で行われたもの。各テレビ局がその後ニュースとして流したものを番組も伝えた。
―残念としか言いようがないんですけど、振り返ってどうですか?
「はぁ そうですね...はい そうですね」
―何かが足りなかったから勝てなかったと思うんですけど、その『何か』はなんだろう。
「考えます」
―まだフェデックスカップがあるから気持ちを切り替えて頑張ってください。
「頑張ります。ありがとうございます」
―ありがとう。
このシーンについてネットの反応は「インタビューの質問ではもう少しいたわりや、労いの言葉をかけて欲しかった」、「メジャーで4日間優勝争いをした選手に対しての聞き方じゃない。敬意を持たないと失礼だよ」等々。
ニュースで取り上げたインタビューでは質問者が誰なのか分からないし、「お疲れさま」という最初のねぎらいの言葉も消されていた。野上アナによると、「ネットでは記者とかディレクタ―が質問していると勘違いされ、書き込んでいる印象が半数ぐらいあった」という。
インタビュアーは冨永浩プロ
実は、質問したのはアマチュア時代に全米プロゴルフ選手権に出場した経験を持ちプロゴルファーでゴルフ解説者の冨永浩(56)。今回は4日間を通し、ラウンド解説者として松山を一番近くで見続けた人物。
そうした事情を知ったうえで、コメンテーターの青木理(元共同通信記者)は「公の場で別の聞き方もあったという意見もあるが、本音を聞き出すためにいろんなインタビューの仕方がある。そんなに失礼とか違和感はかなった。批判するのはかわいそう」と理解を示した。
玉川徹(テレビ朝日解説委員)「僕は違和感を感じた。それに松山さんの反応もあったんじゃないか。あそこでおどけた反応をしていたら中和されることもあったと思う」
菅野朋子(弁護士)「プロの方ですからプロしか聞けない話ってあると思う。そういう意味では悪くはないのではないか」
ニュースで伝える際にインタビュアーの名前を画面に明示しておけば、ネット炎上する騒ぎもなかったかもしれない。テレビ局側の問題だろう。