あす8月15日に長崎では伝統行事「精霊流し」が行われる。さだまさしが同名の曲を歌って大ヒットさせたことで有名になった。しかし、「精霊流し」と「灯篭流し」が勘違いされているという。街行く人にきいてみると、多くの人が「船の上に蝋燭を乗せて流す行事でしょ」という。いや、それは灯篭流しである。
精霊流しは、さだまさしの切ない歌詞と悲しげなメロディとはまったく違い、超ド派手な行事だ。爆竹を鳴らし、提灯や花などで華やかに飾りつけをした精霊船に、初盆を迎えた故人の霊を乗せて西方浄土に送り出す。さだまさしの曲のイメージで訪れた観光客は、「エエッ、大ウソじゃん」とみな仰天するという。
爆竹ならしてド派手な霊送り
なぜ、さだはあのような悲しげな歌を作ったのか。さだの妹の佐田玲子さんが裏話を明かす。「20歳の時にいとこを事故で亡くしたんです。そのいとこのことを何とか歌に残したかったんでしょう。でも、あの賑やかな祭りをどのように表現しようか悩んで、船を流す側の気持ちを歌うことにした。だからあんな風にしめやかなんです」
プレゼンターの野上慎平アナも「私も精霊流しと灯篭流しを勘違いしていました」と言う。「精霊流し」はアルバムにも収録されているが、ここではイントロに爆竹の音が入っている。
あすの見物に必携は「耳栓」
コメンテーターで気象予報士の石原良純「長崎には爆竹とかの大陸文化が残ってるんだね」
野上アナ「爆竹には魔除けの意味があるそうです」
レギュラーコメンテーターでテレビ朝日解説委員の玉川徹は「賑やかさの中に悲しみがあるんだろうね。松尾芭蕉の『岩にしみ入る蝉の声』の感性と関係がありそう」と感慨深げ。
石原「それにしても誤解していました。知らなかったなぁ」
野上アナが「精霊流しの必需品はコレ。耳栓です」