衆院議員の政策秘書って片手間でできるの? 豊田真由子衆院議員が青森の現職町議雇う

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   「このハゲー」で始まる暴言・暴行が暴露されていらい依然「雲隠れ」中の豊田真由子衆院議員(埼玉4区)に、政策秘書が新たに雇われたことが分かり波紋が広がっている。

   この秘書は、青森県・板柳町議会に在籍する松森俊逸町議(61)。この町議は9日(2017年8月)、板柳町で記者会見を行ったが、驚いたことに「豊田議員とは過去一度も会ったことはないし居場所も知らない」という。

   政策秘書は、国家公務員で職務の専門性から公設秘書より優遇され、年収は700万円にのぼる。激務のはずだが、町議との兼務というから呆れる。その政策秘書にこんなに簡単になれるものなのか? その疑問を追った。

妻が第1秘書だった

   まず政策秘書になった経緯について松森町議は会見でこう話す。「私の配偶者が第1秘書として地元事務所にいました。(事件のあと)家内だけが事務所に残り、業務の多忙さとプレッシャーで音を上げて、『パパ助けてよ』と話があったのがきっかけだった」

   この配偶者で第1秘書というのが、支持者宅を「おわび行脚」に回り、手書きで謝罪文を書いた名刺を残していた女性秘書。

   しかし、豊田議員とは「一度も直接的に話したこともないし、面会したこともない。豊田議員から直接、秘書を依頼されたわけではない。本人は入院加療中ですから、(豊田議員の)近親者が本人に了解を取り付けたうえで、『どうぞ手続きをしてください』ということでした」という。

   現実問題、青森県板柳町と東京とは500キロ以上離れ、東北新幹線を利用しても片道5時間はかかる。町議会と国会開会が重なった場合、どうするのか? の問いに...

   「実際は、秘書ですからフレキシブルに対応できます。こちら(町議会)の日程を優先させます」

   税金の二重取りではないかという指摘もあるが? という問いには......。

   「法的には許されていることで、何ら非難されることではないと思う。道義的にも全く非難に値するものではないと考えています」

   なかなか世間一般の常識が通るような人物ではなさそうだが、こうして6月30日(2017年)に手続きを終え、政策秘書として町議と兼務する形で登録されたようだ。衆院事務局によると、「公設秘書は原則、他の職業との兼務は禁止されている。しかし議員の特別な許可と兼務先が認めれば特例で許される」という。

   ではこの松森町議とはどんな人物なのか? 青森県選出の国会議員秘書の経験があり、県議選に出馬したが落選し、町義になった人物という。

   既に政策秘書として45万円ほどの7月分給与が国から支払われているはずだが、雇った側が雲隠れ中のなかで勤務実態はあるのか?

   本人は「ポスター剥がしをした」というが、豊田議員の国会事務所に勤務する秘書に聞くと「地元事務所で仕事をしているかは分からないが、そもそもこの状況下で秘書を増やすのは正直言って疑問」という答えが返ってきた。

   番組にゲスト出演した日大法学部の岩淵美克教授は次のように話す。

   「政策秘書は本来、議員立法が少ない日本で、議員が政策提案できるように専門知識を持った人が必要とつくられたポスト。日頃から議員の考えを知り、陳情に来た人にアドバイスするとかが仕事。青森にいて町議と両立しながらできる仕事ではない。議員活動の1丁目1番地に関わることですから、会いもしないで決める議員も、雇われる方の秘書もどうかと思う」

   テレビ朝日解説委員の玉川徹も「そもそも豊田議員に問題がある。出てこられないなら議員を辞めるべきだ。そうすればこんな問題は起きない」。

   暴言・暴力が暴露されて約1カ月半が経過する。入院加療中というが、ならばどの程度の病なのか衆院事務局は入院先の医師や本人に確認を取り、結果を公表すべきではないか。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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