事務所売上の9割稼ぐローラの「奴隷契約」
私はローラという女性が好きだ。バングラデシュ人の父親が時々世を騒がせたりしたが、彼女の美しさ、歌のうまさ、料理のうまさは瞠目に値すると思っている。
ハリウッドで『バイオハザードVI』に出演して女優デビューを果たし、アメリカでも注目されているという。
そのローラに異変が起きていると、週刊文春がハリウッドに飛んだ。6月17日、彼女がツイッターに「最近裏切られたことがあって心から悲しくて沈んでいる」と投稿し、事務所とのトラブルで独立するのではと騒ぎになっているというのだ。
週刊文春によると事態は深刻なようで、CMは10本以上あるのに、テレビのレギュラーはゼロになっているそうだ。
ローラが所属する事務所はモデル事務所『LIBERA』。創業者で代表取締役は羽布津康史(39)。民間調査会社の調べによると、同社の売上高は推定8億円で、そのうちローラの稼ぎが約9割というから、事務所にとっての命綱である。
独立されては大変と考えたのであろう、羽布津社長はローラの私生活を徹底的に管理し始めたという。
ついにはエスカレートして、羽布津はローラの自宅へ乗り込み、部屋で暴れた末、契約書にサインせよと迫った。震えあがったローラは契約書に何が書かれているのか理解できないまま泣きながらサインしてしまったそうだ。
この契約書がとんでもない内容だった。ローラとの契約有効期間は異例の10年。しかも契約満了を迎えても自動的に10年契約が更新される。ローラ側が契約更新しないといっても、事務所サイドの了承がなければ解除できない。たとえ契約解除できたとしても、その後2年間は芸能活動できないという不平等な「奴隷契約」だそうである。
さらに、ギャラを10分の1に下げられたというから、ひどいといわざるを得ない。
ついには心労のためだろう、5月下旬、撮影にために訪れていたロサンジェルスでローラは倒れてしまう。6月に医者に行くと「これ以上症状が進行するとうつ病になる」といわれたそうだ。
このところSMAPが解散に追い込まれたり、能年玲奈が独立するに当たって改名(のん)させられたりと、事務所とのトラブルでタレント側が泣くケースが目立つ。
こうしたことに、今年7月、公正取引員会が調査に乗り出し、大手芸能プロなどで独占禁止法に抵触する不公正な契約が結ばれていないか、調べる方針だという。
週刊文春の記述が正しいとすると、ローラのケースはこれに当てはまるはずだ。週刊文春から事情を聞かれたローラは沈黙を通したそうだが、最後に芸能活動を続けるのかと聞かれ、
「心配してくれてありがとう。うん、私、頑張る。これからもみんなをハッピーにするから待っててね」とけなげにいったそうだ。
私も行って優しく抱きしめてやりたい。それはともかく、芸能人も一労働者(中には個人事業主になっている者もいるが)である。守ってあげてください、神津連合会長さん。