こいつぁ驚いた。東京・渋谷の道玄坂下「109」の真ん前に5日(2017年8月)土曜日の夕方、踊り櫓ができて、「東京音頭」だ「炭坑節」だと盆踊り。むろん道路は封鎖されて、歩道も車道も人で埋まった。また驚くほど多くの人が浴衣姿。盆踊りは大成功だった。が、知らなかったなぁ、という人も多かったのでは?
場所は、サッカーのW杯やハロウィーン、新年のカウントダウンで若者が集まる渋谷駅前のスクランブル交差点から、ひとつ道玄坂に入ったところ。スクランブルの西の端を仕切って、道玄坂とbunkamura通りの交差点の真ん中に踊り櫓、「109」には、太鼓櫓ができて本格的だ。2つの通りには屋台が並んで、かき氷、射的、ヨーヨー釣りなどで、これまた大賑わい。
3時間で3万4000人が参加
午後6時からスタートして、日が落ちて暗くなった8時頃には、俳優の桐谷健太さんが浦島太郎の扮装で登場。携帯電話のCMのままだ。この祭りのスポンサーらしい。紅白でも歌った「海の声」を熱唱して、大いに盛り上がった。約3時間で3万4000人が参加したという。
主催したのは、道玄坂商店街振興組合。10数年前「109の前で盆踊りをやりたい」という話が出て、以来想を練っていたのだという。「巡り巡って今年の初めに気運が高まった」と道玄坂青年会の長谷川賀寿夫さんはいう。来年以降も続けたいといっている。
もともと、スクランブル交差点は外国人には珍しいらしく、外国人の姿は多いのだが、この日はなんと、浴衣姿がぞろぞろといて、一緒に踊っている。慣れないことでは日本人も同様だし、盆踊りの仕草は簡単だから、同じ調子で楽しんでいる。
メキシコから来たという2人の若者は、「イカす。道路を封鎖してダンスなんて」という。フランス人の金髪女性は、「一度池袋で踊りました。今回は渋谷だというので、そのために来た」という。浴衣を決めた3人連れの男女もフランス人だった。日本人の友達に誘われたのだと。
甚平と浴衣のカップルはアルゼンチンからだと言った。ビール片手の彼女は、ネットで見て知ったと言った。情報といい、衣装といい、これもまたどこかに仕掛け人がいた気配濃厚だ。
岩本乃蒼アナ「渋谷のど真ん中で、初めてというんですが、楽しいですよね」
杉山愛(元テニスプレーヤー)「こどもの頃、地域の盆踊りには参加しましたけど、全然雰囲気が違う。盆踊りは単純ですから、私も浴衣で参加したいな」
司会の加藤浩次「主催者は大変だったと思う。ハロウィーンとかW杯みたいにぐじゃぐじゃになるんじゃないかと思ったけど、すごいいい雰囲気ですね」
近藤春菜(お笑い芸人)「結構年配の人もいたし」
橋本五郎(読売新聞特別編集委員)「東京は偉大な田舎なんですよ。それが1つになる」
来年が楽しみ。