「CMが陳腐」。民進党の大西健介議員からそういわれ、名誉を傷つけられたとして美容外科「高須クリニック」の高須克弥院長が大西議員と民進党・蓮舫代表らを相手取り、損害賠償1000万円などを求めた訴訟の第1回口頭弁論が24日(2017年7月)、東京地裁で開かれた。
発端は今年(2017年)5月、大西議員が衆院厚生労働委員会で美容外科の誇大広告問題について、強引に高額契約を結ばせる悪徳業者の存在を指摘し、その中で「CMも陳腐なものが多い。皆さま、ご存じのように『イエス○○』とクリニックを連呼するだけのCMとか」と発言したことだ。
それを聞いた高須院長はただちにツイッターで「失敬な!ただでは済まされない」と書き、「売られたら買います。絶対勝ちます。イエス!高須クリニック」と提訴した。
きのうの公判では2時間かけた意見陳述書を読み上げ、「美容整形は決して後ろめたいものではありません。若さと美しさを手に入れ、人生を楽しむ権利は誰にもあります。『自分を楽しんでいますか。イエス高須クリニック』というキャッチコピーを考えてくれたのは亡き妻のシヅです。『イエス高須クリニック』は妻の遺産であり、私の大切な宝です』と涙ながらに訴えた。
国会議員の免責特権が壁に
司会の加藤浩次「裁判がどうなるのか、専門家はどう思っているのでしょうか」
憲法第51条に「国会議員の免責特権」があり、「議院で行った演説・討論又は表決について院外で責任を問われない」とされている。菊地幸夫弁護士は「大西議員の発言は職務と関係のあるもので、違法な目的とまでは言えないのではないか」と見る。
加藤「高須さんも難しいことを分かっていらっしゃるのでしょう」
取材したリポーターの阿部祐二「ですから最高裁まで、といっています」
次回の10月16日(2017年)には大西議員側の反論がでる予定だ。