安倍内閣支持率30%を切り、危険水域に 理由のトップが「首相を信用できない」

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   先週金曜日(2017年7月14日)に発表された時事通信の最新の世論調査で、安倍内閣の支持率が29.9%と3割を切った。不支持は47.2%で、その理由のトップが「首相を信用できない」で27.5%もあった。他の世論調査でも、支持は30%台でも不支持が5割に達しており、専門家は「危険水域」と言い始めた。

   自民党内からも、ここへきて様々な声が上がっている。村上誠一郎・元行革相が「今まで説明責任をしっかり果たしてこなかったのが大きな要因」(16日)。石破茂・前地方創生相も、「答える側は、野党議員の向こうには国民がいることを忘れないでください」(14日)といった。

   菅義偉・官房長官はこれに、「支持率に一喜一憂することはないが、国民の声として真摯に受け止めたい」と型通りのコメントをした。が、その菅氏も、森友学園、加計学園問題への対応では、支持率の足を引っ張った。

   ズバリ、森友学園から加計学園と、首相個人、あるいは昭恵夫人が深くかかわったと思われる問題に、安倍首相も官房長官もまともに答えなかったことが、国民に疑念を抱かせたと言える。森友学園の8億円問題、加計学園の理事長は「お友達」と、筋道もわかりやすかった。閣僚が見せた無能力、不祥事がこれに加わった。

   決め手とも言えるのが、都議選の最終日、秋葉原での街頭演説で突如巻き起こった「安倍辞めろ」の大合唱に、安倍首相が「こんな人たちに負けるわけにいかない」と叫んだ。テレビで流れた映像に、「こんな人たち」が怒った。結果、自民党の歴史的惨敗となった。

   ここから支持率の急落が始まった。首相は「初心に立ち返り、謙虚に......丁寧に政策を進め......」とコメントしたが、その後の国会での対応は、謙虚でも丁寧でもなかった。

   時事より後に行った共同通信の調査では、支持35.8%、不支持53.1%だった。他に朝日、読売などでも、不支持が5割以上になっている。一方、政党支持は、時事では、自民21.1%、民進3.8%、公明3.2%などなっているが、「支持する政党なし」がなんと、65.3%だった。

   安倍政権がこれまで比較的高い支持率を保ってきた理由の一つが、「他に支持できる人がいない」「他よりはいい」だった。しかし、「首相を信用できない」となれば、この結果は当然とも言える。

   小倉智昭「内閣支持率が3割を切ると危険水域なんですか?」

   時事通信の田崎史郎氏は、「総理への信頼が揺らいでいるのが、他の調査でも高い数字で出ている。朝日、読売だと50%、60%行ってる」

女性の不支持が高い

   安田洋祐(大阪大学准教授)「女性の方が、不支持が高い。安倍さんがコミュニケーションをきちんとしてなかったことがわかる」

   来週には、国会で加計学園問題の集中審議が行われる。これに自民の竹下亘国対委員長が、「質疑時間は与野党均等に」と申し入れて、「安倍首相への忖度では?」と注目されている。民進の山井和則国対委員長は、「野党8割(慣例)」を譲る気はない。

   小倉「なんで?」

   田崎氏「竹下さんだけではなくて、官邸の一部に、野党に叩かれる時間を減らしたいという考えがある。もうこの段階では無理だと思う」

   それより、そんなことをしたら、さらに支持率が下がるということがわかってないらしい。謙虚が聞いてあきれる。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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