長年にわたって日本人の3大死因に挙げられていた1位がん、2位心疾患、3位脳血管疾患(脳卒中)に変化が起きている。ここ数年、3位の脳血管疾患と入れ替わって肺炎が3位に浮上し、年間12万人が亡くなっているという。
そこで『ビビット+』のコーナーで吉田朋世アナが、肺炎死のなかでも9割以上を占める「誤嚥性肺炎」の怖さに焦点を当て、寿命をプラスする方法を伝えた。
誤嚥性肺炎の「誤嚥」とは、食物や飲み物が食道ではなく誤って気管を通じて肺に入ってしまい、細菌で肺が炎症を起こす症状。胃液が逆流し肺に入ったり、寝ている間に唾液を誤嚥したりして肺炎を発症するケースも多いという。
怖いのは、初期症状が微熱程度で大きな変化がないため、風邪と誤診されること。
肺炎治療の専門医、寺本信嗣医師によると、「最初の症状が、あまりひどくなくじわじわ起こってくる。大変だと気づいたときは、どうにもならないという形で救急車を呼ばないといけないことが多い」という。
早期発見できないと、肺で取り込む酸素が減少し、めまいや吐き気、痙攣などを引き起こし重症化するという。
「誤嚥」の原因は加齢によるノドの筋力低下。筋力が弱くなるとノド仏の位置が少しずつ下がって来て気管が開いてしまう。60歳を過ぎると「誤嚥」の頻度が増えてくるのでリスクが高くなるという。
カラオケで高音出すのも効果あり
そこで誤嚥を防止する方法としてノドの筋力を鍛える二つの体操があるという。一つは、てのひらの付けねの部分で額を押し上げる「嚥下おでこ体操」。もう一つは2本の親指であごを押し合う「あご押し上げ体操」。5秒間ずつ1日に数回行うとノドの筋力が鍛えられるという。
吉田アナは「一人暮らしの方はこうした体操で鍛えるといいようです。またカラオケで高音を出すのもノドの筋力が鍛えられるようです」と話していた。