結婚式で人気のシティホテルのブライダル相談情報が流出していた。どうやらメールの誤配信で、業界に流れただけだったようだが、問題はその内容。相談担当者の個人的な感想や、知られたくないような情報が詰まっていた。
このホテルは、東京・錦糸町にある東武ホテルレバント東京。スカイツリーが見えるチャペルが人気で、年間約150組が挙式している。流出した情報は、2015年12月から今年3月までに、結婚式の相談に訪れた44組のカップルに関するもの。
いわば挙式直前の生情報で、相談を受けた担当者が聞き取り、結果や印象を記している。フルネームや電話番号、住所は記載されていないが、名字、職業、年齢、出身地は書いてあり、同じ業界の情報から、人物が特定できるものもあるという。
特に「お客様特徴」という項目には衝撃的な内容もある。病気などの個人情報もあった。曰く--
「結婚式に夢がなく、とにかく金額が気になる方でした」
「新婦完全主導、新郎は一切口出ししない(口を出すと怒られる)」
「お見合いサイト登録で出会い、お付き合い1年で11月に入籍」
「新婦は知ったかぶりの気が強い......」
「金額ものすごくシビア」
「素朴だけど、夢見る夢子系」
「キャリアウーマンの性格とは真逆の夢子部分多し」
「街コンで知り合う」
当事者が知ったら激怒するような記述もあった。
あるプランナーによると、カップルがどういう人かは、スタッフが共有する必要があるので、資料の作成は必要だという。しかし、たとえそれが漏れても大丈夫なよう、表現や記載内容を整えておくべきだという。ネガティブな表現は避けるものだと。
委託業者によるメールの誤配信が原因か?
実は、4月ごろからウエディング業界に「顧客情報が流れている」との噂が広まっていた。「スカイツリー」とか会場の名前があるから、業界の人が見れば、東武ホテルだとすぐにわかってしまうという。
「レバント東京」は、東武鉄道の子会社、東武ホテルマネジメントが運営する主力ホテルのひとつ。これを報じた週刊新潮によると、流出は、委託業者によるメールの誤配信ではないかという。ホテルも事実を把握、先月21日に出したお詫びで、「情報が不正に使用された事実は確認されていない」としている。
しかし業界の関係者は、「こういう内容が漏れると、こんなことを言われてるのかと、マーケットがさらに小さくなるのではないか」と懸念しているそうだ。
司会の小倉智昭「100万単位のお金がかかる結婚披露宴で、個人情報が流れたら元も子もないよね」
プレゼンターの田中良幸「書かれてる内容ですね。客は思いがあって情報を伝えたのに、悪意があるかのような記載がある」
小倉「広く一般に流出したんじゃないの?」
田中「ウエディング業界です。が、東京以外にも広がっている」
深澤真紀(コラムニスト)「どんな業界にも隠語はある。しかし、お祝いごとですから、言葉はボジティブにしないと。書きようはいくらでもある」