福岡・大分に大雨特別警報、1日で1カ月分の雨が降った! 「異常事態」と気象庁

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   九州北部が大変なことになっている。梅雨前線の南下で、昨日(2017年7月5日)の島根に続いて福岡、大分に大雨特別警報が出て、6日の今日も続いている。この警報は今年初、九州ではこれまでで初めてだ。気象庁は「重大な危険が差し迫っている異常事態」という。被害の全容はまだわからないが、福岡だけで、子供を含む9人の安否が不明だったが、そのうち3人の無事が確認された。

   「とくダネ」は福岡・添田町に田中良幸、朝倉市に岸本哲也、さらに一時孤立した東峰村からは別のリポーターが状況を伝えた。筑後川の支流の普段は水量も低い川が、道路にまで水が溢れて、流木が道路を流れる凄まじい様子が記録されていた。

   気象予報士の天達武史は、「1カ月から1カ月半分くらいの雨が、昨日1日で降った」という。

   「記録的短時間大雨情報」というのがある。これは「数年に一度という猛烈な雨を短時間で観測した時に発表」するもの。昨日は福岡で15回、大分で2回、佐賀で1回出た。天達は「数年に一度が、20回近くも」という。

   小倉智昭「1時間に125ミリを記録したところがあった」

福岡・朝倉市では24時間に513.5ミリ

   朝倉市では、24時間雨量が513.5ミリと観測史上最大を記録。濁流が堤を乗り越えて田畑に流れ込む瞬間をカメラが捉えていた。また、路線バスの前後のドアから車内に濁った水が流れ込んでくる様子もあった。乗客が携帯で撮った映像だが、水圧で車体が揺れており、生きた心地がしなかったに違いない。

   大分・日田市も24時間に336ミリと観測史上最大を記録した。

   自衛隊の約7500人が出動、ヘリコプターも40機で救援にあたっているが、東峰村に出動した車両には、ボートが積み込まれていた。孤立した家に取り残されたお年寄りの救出、ブルドーザーによる車両の救出などが行われていた。

   大雨特別警報の対象市町村は増え続け、6日午前7時現在で、福岡・大分の32市町村。雨は降り続けており、解除の見通しはないという。

   なんでこんな大雨が......。昨日からの雲の動きを追うと、雨雲は確かに移動しているのだが、大雨の地域がずっと一箇所に集中している。普通なら東へ移動していくはずが、湿った空気の供給が続いたために、雨域が止まり続けたのだという。

   大雨特別警報が出ているのは、福岡南部と大分のほぼ全域だが、実は福岡北部は雨が降っていない。いかに局地的かがわかる。それだけ降った量も多く、小止みになっても警報が解除されないのは、なお土砂災害など命の危険が脅かされる状態が続いているからだという。

今後雨の中心は長崎、熊本、鹿児島に

   天達によると、今後雨の中心は長崎、熊本、鹿児島地方に移るという。特に九州山地の西側。コンピューターでは、局地的な大雨は予測しにくく、注意が必要だという。

   小倉「大雨特別警報ができたのは5年くらい前でしたか」

   天達「2013年からです」

   小倉「本当に数十年に一度の雨になる」

   天達「河川が一気に氾濫するような雨が、ここ30年40年で1.5倍くらいに増えた。昔の常識は通用しなくなっている」

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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