あす2日(2017年6月)に投開票が行われる東京都議会議員選挙は、小池都政の1年間の評価、支持率が急落している安倍内閣の今後もテーマだ。親小池か反小池かで都議会8会派は見事に分かれる。親小池は都民ファーストの会、公明党、生活者ネットワークで、民進党はやや小池より、共産党、日本維新の会は是々非々、自民党と社民党は反小池だ。最大の注目点は、親小池勢力が過半数の64に達するかどうかである。
「クロ現」はこうした現状を象徴する選挙区として、北区をリポートした。定員が4から3に減り、都ファ、共産、自民、公明の現職4人が争う。自民と「都民」は幹事長対決。これに民進の元議員が参戦した。
訴えは様々だ。都議会改革(都民)、豊洲移転反対(共産)、中高年にアピール(民進)、原理原則に戻れ(自民)、小池知事との協力(公明)を主張している。
1人区と2人区で激突
NHK都庁担当の阿部暁記者によると、自民は候補者ごとに担当の国会議員がついている。小池知事は都ファの候補だけでなく、推薦する公明のすべての候補の応援に立った。共産、民進も国政選挙並みの態勢で取り組んでいる。
争点は7つある1人区。前々回選挙で自民は1議席にとどまり、議会第1党を民主党(当時)に奪われたが、前回は7議席すべてを取り返した。今回は、自民と都ファの対決になる。15ある2人区すべてで自民は議席を持つが、今回はうち11選挙区で小池支持派が2候補を立てた。小池ブーム、安倍低落のなかで、自民がどれだけ議席を守れるか。
NHK政治部の大谷暁記者は、国政問題も焦点になっているという。共産、民進は、加計学園問題や憲法改正を積極的に取り上げ、安倍政権を攻撃する。自民は都議選は地方選挙だとして抑え込みを図る。記者たちの分析でも、まだ十分には読めていないようだ。ただ、25日までの期日前投票が18万4571人と、前回同時期の1.4倍という。これまでになく有権者が関心を持っているということだろうか。今後の国政を左右する選挙になりそうだ。