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東京女子医大病院の経営危機

 

   病院といえば、東京女子医大病院は日本の名門病院である。だが週刊現代が入手した決算報告書によると、経営が危ないという。

「平成28年度の収支差額は22億円の赤字で3年連続の赤字になりました」
「3年連続の赤字により、現在の本学には現預金の余裕は全くありません」

   何しろ、平成27年度の外来患者数が、前年度比11万2492人の減少。平成28年度が前年度比8万1821人の減少というのだ。

   これは14年2月に、2歳の男児が麻酔薬「プロポフォール」を大量投与され、容態が急変したにもかかわらず適切な処置がとられないまま死亡した医療事故があったため、厚労省はこれを問題視して「特定機能病院」の承認を取り消してしまったことが大きく影響している。

   病院も営利企業だから、収入が減ればやることは決まっている。給与や賞与を減らすため、人材が流出してしまっているのだ。

   特にスキルのある看護師が辞めていくため、チーム医療ができなくなっているという。

   あの名門病院が、患者からの信用を失って潰れることにでもなれば、東京、特に新宿に隣接している区の患者には大きな不安材料になる。何とかしてほしいものである。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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