現役63年、将棋棋士引退決めた加藤一二三・九段 スタジオですっきり心境語る

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   将棋の最年長棋士の加藤一二三(ひふみ)九段が(77)きのう20日(2017年6月)の対局で敗れ引退が決まった。一夜明けたけさ21日、「スッキリ!!」のスタジオに出演した。

   司会の加藤浩次「心境はいかがですか」

   加藤九段「引退は決まったのですが、5月ごろから家族とも話し合っていましたので、ついに、その日が来たということです」

   加藤九段は1940年生まれ、54年に史上最年少14歳7カ月でプロになり、18歳にA級8段に昇級、「神武以来の天才」と称された。82年に「名人」を奪うなど通算8期タイトルを獲得した。

   ユニークな人柄で「ひふみん」の愛称で親しまれ、「ひふみん伝説」も残している。「食」にもこだわりがあり、対局の時はいつも「うな重」を注文していた。きのうは、昼はうな重だったが、夕食は天ぷら定食と冷やしトマトだった。勝負が終わると、異例だが対局を振り返る「感想戦」をせず、無言で帰った。感想戦は後日、送ることにしているそうだ。

やるべきことたくさんある

   加藤「63歳の将棋人生でしたが、改めてご苦労さまでした」

   九段「これからは教えたり、本を書いたり、講演をしたり、やるべきことはたくさんあります。(引退は)まあ、この辺でいいのかと思っています」

   加藤「きのうの最後の対局のとき、解説者の人がもう終わっていますね、といっていましたが、一旦、退室されましたが、あれは」

   九段「報道陣に対応するか、考えていました」

   加藤「これからプライベートのことで、やりたいことはありますか」

   九段「バッハとか、モーツアルト、ベートーベン、聴きたいと思っています。タンゴ好きなので、音楽を楽しみたいと思っています」

   自分でも歌うといい、加藤に頼まれ、スタジオで即興で聖歌を歌った。

   きょうは14歳の藤井聡太四段が歴代最多のタイ記録28連勝を目指す注目の対局がある。因縁があるのか、最年少プロの藤井四段のデビュー戦が加藤九段だった。

   果たして、藤井四段は勝てるか。加藤九段は「藤井四段が勝つ確率は60%」。

文   一ツ石
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