「小さな殺人鬼」といわれるアリの一種が神戸市のポートアイランドのコンテナヤードで16日(2017年6月)、見つかった。漢字で「火蟻」という「ヒアリ」だ。刺されると死に至る可能性があり、神戸市は対策本部を設置しチラシを配るなど「刺されないように」と注意を呼び掛けている。
発見されたのはコンテナが一時保管されていた近くのアスファルトの割れ目のところで、約100匹いた。原産は南米、アメリカ大陸や中国、台湾などに分布。赤茶色で体長2.5~6ミリ、お尻に毒針があり、刺されると火傷のような激しい痛みを感じる。全身にアレルギー反応が出るアナフィラキシーショックを起こし、命を失う可能性もある。専門家は刺されたら病院へといっている。
日本にどのように上陸したのか。コンテナは中国・広東省からの貨物船で、5月26日(2017年)にも尼崎市で確認されている。
アリ塚に10万から50万匹も
ヒアリを研究している国立環境研究所の五箇公一さんは「アリ塚を見つけるのが重要だ」という。「1つの巣の中に数十~100匹以上の女王アリが同居していて、働きアリが10万から50万匹いる。そして自分たちの巣を守るため。一斉に襲ってくる」と指摘する。
ただ、現在は卵を産む女王アリは確認されていない。神戸市は対策として、床に粘着質のある捕獲トラップや殺虫剤を混ぜたエサを配置している。
司会の加藤浩次「女王アリが入ってきていなければ、大丈夫ということですが、もし、入ってくると、繁殖力が相当ありますね」
ロバート・キャンベル(国文学研究資料館館長)「アメリカでも一番嫌われています。とにかく、入ってこないことが一番」
これから夏場。見慣れない害虫をみると要注意だ。