ふだん飲んでいるコーヒー、紅茶、緑茶にもカフェインが含まれている。日本中毒学会がカフェインの過剰摂取による中毒の調査結果を発表し、2011年度から5年間に101人が病院に搬送され3人が死亡していたことがわかった。「どれだけ、どのように飲めばいいのでしょうか」とリポーターの西村綾子が報告した。
カフェインは神経を興奮させる作用があるので、眠気覚ましとしても使われる。過剰に飲むと、めまい、動悸、激しい嘔吐などの中毒症状を引き起こす。
どのくらい摂取すると中毒になるのか。埼玉医科大学の上條吉人教授に聞くと「中毒量は1000ミリグラム、つまり1グラムを短い時間で摂取した場合、中毒になる可能性があります」という。
コーヒー8杯で中毒の可能性
では、中毒になる可能性の目安とは。例えばコーヒーの場合、1杯200ミリリットルに120ミリグラムのカフェインが含まれているので、短時間に8杯(1.6リットル)飲むと、中毒症状がでる可能性がある。緑茶(煎茶)だと25杯だそうだ。
注意しなければならないのは、眠気防止や滋養強壮をうたうエナジードリンク。1本あたり150ミリグラムの場合、短時間に7本飲むと、中毒症状が出る可能性がある。2015年12月に九州地方の20代の男性が飲み過ぎでカフェイン中毒となり死亡した報告がある。男性は24時間営業の店舗に勤務、眠気覚ましに常用していたという。
上條教授によると、原因で多いのが圧倒的に錠剤だという。カフェインを含む「眠気覚まし用」の薬は、薬局などで処方箋なしで購入できる。日本中毒学会の調査でも中毒で搬送された101人のうち97人が眠気防止薬を使っていたとみられている。
上條教授は「錠剤は手軽に大量に摂取しやすいため、より効果を求め飲みすぎる人が多い。間隔をあけるのはいいが、短時間にまとめて飲むことは避けた方がいい」と語る。
司会の加藤浩次「我々も朝来てコーヒーを飲み、疲れていると思うと、エナジードリンクを飲むこともありますよね。短時間はどれぐらいの時間でしょうか」
西村「1時間から2時間ぐらいだとみられています。錠剤も用法や注意書きを守っていれば、大丈夫です」。まあ、そうだろう。