遠隔操作で留守宅の子どもやペットの様子を見られる、スマホの「見守りアプリ」を悪用して、女子大生の部屋をのぞき見していた男が、ストーカー規制法違反などの容疑で逮捕された。「見守りアプリ」の悪用摘発は全国初だ。
8日(2017年6月)、愛知県警に逮捕されたのは、愛知県日進市の高梨真義容疑者(42)。今年(2017年)3月、女子大生(20)の自宅での様子を撮影、監視していた。調べに、「彼女の生活を生で見たかった」と言っているという。
自宅に侵入し古いスマホにセット
働いている飲食店に女子大生がアルバイトで入った。一方的に好意を持った高梨容疑者は、職場の更衣室で女子大生の鍵を盗み出して、自宅に複数回侵入。見つけた古いスマホに「見守りアプリ」をインストールして、先月初めに部屋が見えるようにセットした。
その際電池切れにならないよう、電源を接続していた。が、これが事件発覚につながった。電源につながったスマホを発見した女子大生が、スマホに残された画像を見ると、高梨容疑者が試し撮りをする姿が記録されていた。なんとも間抜けな話。
小倉智昭「お年寄りなんかを見守るのにいいアプリですよね」
リポーターの阿部悦子は、「それが本来の使い方。また、動きにも反応しますので、防犯カメラにもなる」
アプリの実力がどの程度のものかを、実際に確かめてみた。部屋にスマホをセットすると、別の部屋からの遠隔操作で、動画の撮影も自由にできる。画像も鮮明、音声もクリアだ。こんなもの使われたら、たまったものではない。
専門家は、こうした悪用を防ぐには、セキュリティロックをかけるか、他人には渡さないよう心がけるしかないという。これで俄然盛り上がった。
梅津弥英子「友人や恋人も」
小倉「家ではそこらに置いてるけど、危険なんだ」
夏野剛(慶應義塾大学大学院特別招聘教授)「便利の悪用が危険というのは、どんなテクノロジーでも同じだが、これはやりすぎ。単なるストーカーより重い罪にできないかと思う」
小倉「これはスマホだったが、カメラはなんだっていいんでしょう。ぬいぐるみにカメラをセットしたのとか」
小倉「アプリは何が入っているかはわかるけど、消すこともできる?」
夏野「アイコンが見えないように、ちっちゃくしちゃうことはできます」
笠井信輔「盗撮防止のために、カメラのシャッター音をつけたように、これも『見守りを始めます』という音声を推奨すればいい」
夏野「ガラケーではシャッター音を出したが、スマホではない。国際的には、そういうものは、自己責任の範疇という考え。国が決めるものじゃないと」
小倉「他人に渡さないと言われてもねぇ。マネージャーが、電話ですと持ってきても、ダメだ触るな!(笑)。身内にそんなこと言ったら、離婚話になっちゃう」