ルビコン渡った読売「御用新聞」
ダメージといえば、安倍官邸の意を汲んで前川前事務次官の風俗通いを報じた読売新聞には、数百件の読者からの批判の声が寄せられているそうだ。
読売社内では動揺が広がっているとAERAが報じている。
不買運動も広がっているという。元上毛新聞記者で民進党の衆院議員である宮﨑岳志はこう話す。
「私が知る読売記者は『こんなことをやらされるなんて』と泣いていました。他にも、複数の記者が会社のやり方に怒っていて、『すべての読売の記者が同じだと思わないでください』と。8割はそういう良識のある記者でしょう。でも、越えてはならない一線を越えてしまった」
さらに読売は、前川の記者会見で恥の上塗りをしてしまったと週刊文春が報じている。
読売の記者が前川に、そうした文書があると明かすのは「守秘義務違反では?」と質問したのだ。会見に出席した与良正男毎日新聞専門編集委員が、
「本来、守秘義務との壁と戦う記者の側からそうした質問をしたというのは驚きましたし、ジャーナリズムの危機だと思います。読売は官邸からのリークだと疑われることを覚悟した上でルビコン川を渡ったのでしょう」
驚いたことに、この記事を出して1週間後に、読売の前政治部長の田中隆之編集局総務(当時)と現政治部長の前木理一郎が、安倍と赤坂の居酒屋で会食していると週刊文春が報じている。もはや開き直って、読売は安倍と一心同体でどこまでもすがりついていくと決めたようだ。安倍御用新聞とでも社名変更したらいい。