ルーチンワーク化してきた北朝鮮のミサイル 発射台の動き察知して、官邸は泊まり込み対応

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   韓国の聯合ニュースが韓国軍の発表として伝えたところでは、北朝鮮が8日(2017年6月)未明、西海岸の元山から、地対艦ミサイルと見られる数発を日本海へ向けて発射した。射程はおよそ200キロだが、着弾地など詳細はわからず、Jアラートも出なかった。北のミサイル発射は今年10回目。

   ミサイルの移動発射台の動きが昨日(7日)の段階で衛星で把握されていたため、官邸も発射に備え、安倍首相も公邸に泊まった。しかし発射確認の後も、Jアラートは出なかった。前回先月29日は、日本の排他的経済水域(EEZ)ギリギリに落下したが、今回は、それより北東方向へ向けられた可能性がある。

精密誘導の地対艦ミサイル?

   前回の発射で北朝鮮は、「精密誘導装置の実験で、7メートルの誤差で目標に命中した。敵の艦船をはじめとする海上と地上の目標の精密打撃ができる」と成果を強調していた。

   3月と4月の打ち上げでは失敗も見られたが、7回目になる5月14日以降は、毎週打ち上げており、いずれも成功している。また毎回、何らかの新技術を誇示しており、今回も前回に続いて、精密誘導を狙った可能性がある。

   精密誘導は海上の艦船を標的にしていることは明らかで、空母カール・ビンソンはすでに日本海を出ているが、次に空母ニミッツが展開すると見られており、依然緊張状態は続くとみられる。

   この日の発射は今ひとつ詳細がわからず、日本政府も特に反応はしていない。また、韓国政府も国家安全保障会議を開催していない。

   北朝鮮のミサイル発射では、国連安保理が新たな制裁を決議し、これには中国も賛成した。このため北朝鮮は、「アメリカと中国がグルになって決めた」と制裁を非難していた。

   こうした状況を共同通信編集委員の磐村和哉氏は、「習近平氏がカザフスタンを訪問中で、不在を狙ったとも取れる発射で中国も頭が痛いところだろう」という。

   司会の小倉智昭「このところ、発射ごとに新たな技術を誇示していたが、今回は?」

   磐村「精密誘導の地対艦ミサイルだとすると、相手が動いても、つまり船でも狙えるとか、今後写真や映像で見せつけてくるかもしれない」

   北が最終的に目指すのは大陸間弾道弾(ICBM)と言われている。しかし、これに向かって進む北朝鮮を止めることができない。磐村氏は、「北朝鮮とアメリカが互いに力を誇示しあっているが、それぞれの意味を相手に伝えるための話し合いのルートを構築する必要がある」という。

   鍵を握るのは中国だ。北を潰したくないと言っているうちに、潰したくてもできない状況になってしまった? 政治的すぎる国がはまる落とし穴か。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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