早くも賞味期限が来た小池都知事
週刊ポストが舛添要一前都知事の独占手記をやっている。いまさら聞くことなどないように思うのだが、覗いてみよう。
まずは、自分の時に五輪予算が膨れ上がったが、それを削減したと自慢し、森喜朗が自分の政治の師だとして、五輪の組織委員会会長として大所高所から的確な判断をしたと讃えている。たしかに森は気配りの政治家ではあるが、サメの脳みそではな。
また、小池にすっかり悪者にされたドン・内田茂も、世間のイメージと実像が異なり、都知事選に立候補したときには、猛反発した自民党都連を抑えてくれたと、感謝している。
豊洲問題では、石原慎太郎や猪瀬直樹などの身勝手な人事で、職員は委縮し、イエスマンしかいなくなったところに問題があったとしている。
そして小池のやり方をこう批判する。
「豊洲を含めた小池劇場が長引くほど、財政を含めた様々な面で大きな負担を強いられるのは、都民だ。
『サーカス』に騙された都民は、そのツケを自ら払わなければならないのである。
もちろん分かっている。私が辞任した結果、都政に混乱を招き、都民を失望させてしまったのだ。それに関しては、心から申し訳ないと思っている。
さきほど職員と都知事の信頼関係構築を説いたが、私にそれができたという自信はない。そんな私が、最後に私心を捨てて言う。小池知事は都民を騙すのをやめたほうがいい。そして都民よ、いい加減目を覚ましてほしい」
都民はあなたへの怒りを忘れてはいない。その怒りが小池支持へ向かい、小池も口先ばかりで何もやろうとしないで、国政への足掛かりとして都議選を私物化しようとしている。
国と同じで、我々都民も、一度たりとも「都民のための都政」を真剣に考える都知事に出会ったことはない。あるとすれば美濃部都政の一期の時ぐらいか。
小池は早くも賞味期限切れが来たようだ。だが、安倍政権と同じように、小池しかいないという「感情論」で、小池新党がある程度の勝利を収めるかもしれない。その結果、都民は、何も決められない都知事の下で、高い税金と不十分な福祉、明日起こるかもしれない大災害に怯えながら生きてゆかなくてはいけないのだ。