安倍政権の終わりの始まり
「安倍内閣の支持率は41%となり、4月の前回調査から12ポイント減と大幅下落した」(北海道新聞6月1日付)「安倍内閣の支持率は26.7%で、前回調査の52.1%から25.4ポイントも激減しました。12年12月の第2次安倍政権の発足以降、最低の水準に落ち込みました」(日経新聞・同)
いよいよ世論を無視した安倍政権の終わりの始まりが見えてきたようだ。
山口敬之という男を覚えているだろうか。元TBSワシントン支局長だったが、この男が、知り合いの女性ジャーナリストを誘い出し、酒(彼女は薬を盛られたといっている)を飲んだ。だが、彼女は急に意識を失って、気がついたときはホテルのベッドで全裸にされ、レイプされたと告訴した。「準強姦容疑」で山口に逮捕状が出て、逮捕寸前までいった。
だが、官邸に近い警視庁刑事部長がそれを握りつぶしたと週刊新潮が3週間前に報じた。
この山口も安倍ベッタリ記者の典型で、テレビに出て安倍擁護発言を繰り返していた。
この不起訴処分を諒とせず、5月29日、彼女は名前と顔を出して、検察審査会に審査を申し立てたことを公表する会見を開いたのである。
詩織、28歳。週刊新潮のグラビアに「決意の告発」と題して彼女の写真が載っている。ハーフっぽい美人である。こんな美人が、顔をさらしてレイプされたと訴えるのだから、よほどの覚悟だろうと思わせる。
検察審査会は選挙権のある市民11人が選ばれ、捜査記録を調べたり検察官から意見を聴き取ったり、証人の尋問をする。
8人以上が「起訴相当」と賛成すれば起訴される。そうなれば検察官は再調査し、判断が覆らなければ審査会で再検討し、再び8人が「起訴すべし」となれば、容疑者は強制起訴される。
焦点は、菅官房長官と親しい中村格(いたる)警視庁刑事部長(当時)が、捜査の中止を命じたことが、「捜査の指揮として当然」(中村)だったのかどうかにある。