女子ゴルフ界を引っ張ってきた宮里藍選手の引退会見のあと、奇しくもあのミラクルショットで世界中を沸かせたタイガー・ウッズ選手(41)逮捕のニュースが飛び込んできた。
地元警察によると、逮捕容疑はウッズ選手が29日(2017年5月)午前3時ごろ(現地時間)、フロリダ州の自宅近くで飲酒または薬物を飲んで車を運転した疑い。その後、釈放されたが、詳しい経緯はわかっていない。
無精ひげに目はうつろ
番組の画面に公開されたウッズ選手の顔写真を見ると、全盛時代の魅力的な笑顔とは様変わり、警察が逮捕時に撮った映像なのか、目がうつろで無精ひげが伸びかつての面影はなかった。
ウッズ選手はここ数年、腰の痛みに悩まされていたが今年1月、1年5カ月ぶりにツアーに出場した。しかし腰の痛みで戦列から離れ、4月に痛みを取り除く手術を受け、戦列復帰に向けリハビリ中だったという。
ウッズ選手と言えば、元世界ランキング1位。司会の加藤浩次も「ミラクルショットの連発はすごかった」と絶賛するほど、記憶に残る選手だ。
ロバート・キャンベル(国文学研究資料館館長)によると、ウッズ選手が成績不振に陥ったきっかけは2009年。自宅前の木に車をぶつけ脊椎損傷のセラピーを受けたことが発端で、少しずつ成績が低迷していった。2012年に一旦、リバウンドし良くなったこともあったが、その後ガタガタと体調を崩していったという。
キャンベル館長は「この4年間一度もトーナメント優勝がなかっただけでなく、全体のランキングも876位。それでも『引退はしない。自分が第一線で勝ってこそ自分の存在意義がある』とずっと言ってきた。それがかえってストレスになり無理がたたったのではないか。こういう形で空中分解するのは残念だ」と嘆いた。
コメンテーターの近藤春菜(お笑い芸人)も「世界王者だった人が、目がうつろでこんなになってしまったのはショックですね」と残念がった。
元女子世界ランク1位の宮里選手の引退理由が「モチベーションの維持が難しくなった」。片やウッズ選手は「引退せずに頑張る」。世界を沸かせた超一流選手だけに選手生命の後半はもの哀しいドラマが付いて回る。