自民党衆院議員の若狭勝氏(60)がきのう29日(2017年5月)、自民党に対し「進退伺」を出した。理由について、昨年(2016年)の都知事選で小池百合子知事を応援したことから、7月(2017年)の都議選で小池知事が率いる「都民ファーストの会」を支援するのは「自然な流れだ。けじめをつける」と述べた。また、安倍首相の友人である理事長が務める加計学園の「獣医学部新設」をめぐる問題についても「政府の対応は看過できない」と厳しく批判した。
二階幹事長は突き放す
これについて自民党の二階俊博幹事長は「進退は自分で決めてもらいたい。本気でやめて行くというのなら私のところに来るのが本当でしょ。なにも聞いていません」と怒りを示し、報道によっては「大幹部の場合なら別だが、一議員の進退をいちいち委ねられても困る」と突き放したように語っていた。
若狭氏の動きは都議選の前哨戦と見る声がある。政治アナリストの伊藤惇夫氏は「いま都議会自民党レベルだけではなく、官邸レベルも含めて、小池さんは決められない知事だという印象を与えようとしている。それに対する反撃というか、反抗ののろしというか、そういうものの一つとして選択したのかもしれない」
司会の小倉智昭「なぜ離党届ではなくて、進退伺なのか」
伊藤氏の見方はこうだ。「自民党が除名など何か具体的な処分をすれば、若狭氏は自民党から切られたということになり、それが一種の反撃材料になる。自民党としては、これは困るというわけで、都議選が終わるまでは手出しはできないのではないか」
小倉「若狭さんの表明は微妙ですよ」
中江有里(作家・女優)「私は進退伺という宙ぶらりんよりも、決めた方がすっきりすると思っていましたが、自民党に切られたという方が選挙をやりやすいということになると、なるほどな、と思ったり」
昨年の都知事選の小池氏vs都議会自民党の構図を狙うのか。
小暮太一(経済ジャーアリスト)「こういった印象論で選挙が決まってしまうのは、都民にとってはよろしくないなという感じがしますね」