北朝鮮が再び短距離ミサイル発射、意図は不明 きのうはミサイル迎撃を公開

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   北朝鮮が今日(2017年5月29日)午前5時39分、東海岸の元山から日本海へ向けて弾道ミサイルを打ち上げた。ミサイルは約450キロを飛んで、日本の排他的経済水域(EEZ)に落下した。船舶等の被害は報告されていない。日本政府は、国際社会への公然たる挑戦だとして北に強硬に抗議した。

 

   安倍首相は、「許すことはできない。北朝鮮を抑止するために米国とともに具体的な行動を取っていく」と話した。「具体的な行動」の説明はなかった。政府は午前7時45分から国家安全保障会議を開き、状況の分析などを行った。

 

   これによると、ミサイルの飛行距離は約450キロ、高度は100キロ~200キロとされる。14日の「火星」の800キロ、高度2000キロと比べると、全く別の短距離弾道ミサイルだった。着弾地点は隠岐の島から300キロ、佐渡島から500キロで、日本のEEZ内と推定され、精度の向上がうかがえるという。

 

   司会の羽鳥慎一「落下したのではなく、そこに落としてきた」

 

   一方韓国では、文在寅政権誕生からこれが3度目のミサイル打ち上げになる。対話の糸口を見つけたいとする文政権だが、手がかりはない。むしろ昨日公開したミサイル迎撃システムと合わせて、北の一層の自信を示していると言えそうだ。韓国軍はミサイルをスカッドと推定した。

米はあすICBMの迎撃実験

 

   アメリカ政府は、「ミサイル発射は把握している。トランプ大統領も説明を受けた」との短い声明を発表した。米は30日、南太平洋で大陸間弾道弾(ICBM)の迎撃実験を行う。北のICBMを現実の脅威として捉えたとも言える。

 

   軍事ジャーナリストの黒井文太郎氏は、「日本に届く距離でもなく、通常の短距離ミサイルの発射。意味がわからない。北は小さいことやってるつもりかも」という。

 

   羽鳥「小さいこと?」

 

   黒井「たいしたことやってないんだよ、というつもりかもしれない」

 

   羽鳥「安倍総理の『具体的な行動』とは?」

 

   黒井「制裁のことだろうが、日本にできることはほとんどないので、言葉の上だけだろう」

 

   北朝鮮は2月以降すでに8回のミサイル打ち上げを行っており(うち5回が失敗)、今回が9回目。他に昨日、迎撃ミサイルの発射映像が公開されている。

 

   住田裕子(弁護士)「北の技術水準は上がっている?」

 

   黒井「新型のミサイルを打ち上げているし、失敗しても技術にはプラス」

 

   午前8時過ぎ、岸田外相が会見して、「対話ではなく、圧力をかける必要があり、中国の役割が重要」と述べた。

 

   圧力をかけられるのは軍事力ではアメリカ、経済では中国。日本も韓国も無力だ。しかし軍事力での踏み込みは、韓国と日本への被害を考えるとできない。現実的にできるのは中国の制裁だけだが、中国は依然二の足を踏んでいる。その間に北は着々と核保有国になっていくのか。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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