文科省前次官めぐり、週刊文春vs週刊新潮 官邸の情報戦でも火花

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   今日(2017年5月25日)発売の週刊文春と週刊新潮(ともに6月1日号)が、今治・加計学園をめぐる「総理のご意向」文書のキーマンと目される人物を取り上げた。片や「文書は本物」というストレートの独白。こなた、スキャンダル暴露の裏側だ。合わせて読むと、安倍・官邸の実像が見えてくる。

   キーマンとは、天下り問題で引責辞任した文科省前次官の前川喜平氏。両誌こぞって同じ人物を取り上げたのだが、切り口は全然違う。

読売のスキャンダル報道は官邸のリーク

   週刊新潮は、22日に読売新聞が大きく伝えた、「前川氏が出会い系バー通い」という記事について、「前川氏の信頼を失墜させるために、官邸がリークしたものだ」と裏事情を暴露した。

   前川氏は、文科省の組織ぐるみの天下り工作が明るみに出たことで、責任を取って事務次官を辞めた人。その前川氏が、過去に出会い系バーに出入りしていたという読売の記事は、1面3段の派手な扱いで、すでに表舞台を去った人物の動向を伝えるにしては異様だった。

   だが、これが官邸のリークだとなると、一転して意味を持ってくる。同誌によると、前川氏が加計学園に関する文書のリークに関わった、とにらんだ官邸が、前川氏の信頼を失墜させるために、私生活を調べて、読売に「書かせた」というのだ。

   先に憲法に関する委員会質疑で、安倍首相が「私の主張は読売新聞を読んでくれればわかる」と答えて、物議を醸したこともある。読売とはそういう関係にある。意図的なリークという構図も、よく分かる。新潮は「報復への報復だ」と言う。

   前川氏は、東大法学部卒で79年の入省。若いうちから「末は事務次官」と言われた逸材だった。「ミスター文科省」と呼ばれて久しい。その人物が、売春や援助交際の場にもなる「出会い系バー」とは確かにスキャンダルではある。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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