あらゆる手を尽くして情報を取るのが週刊誌...週刊文春は一方的に悪いのだろうか?

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フジテレビ不振の原因

   ところでフジテレビが視聴率不振のため社長交代をした。新社長は73歳、それを取り仕切るドンの日枝久が80歳。

   週刊現代でフジの幹部がこう話す。

   「今回、社長人事と同時に役員人事も大きく変えるのですが、関係する役員などが次々に呼ばれた形です。日枝会長が一人ずつ部屋に入れて、人事を言い渡したんです。午後2時から午後6時過ぎまで、個人個人への通告が行われました。

   日枝会長が亀山千広社長の更迭を含めて大きく役員を変えると決めたのは、テレビ東京に利益で負けたことが我慢ならなくなってきたからです。

   最近もテレビ東京は視聴率が好調、一方うちは変わらず絶不調。そんな体たらくに甘んじている経営陣を見かねた日枝会長は今年に入って、『全部を変える、人材も全部刷新する』ということを役員の前で公言。人事刷新をぶち上げたんです」

   宮内正喜新社長はフジテレビで専務まで務めたが、役員若返りの一環で関連会社の岡山放送に出される。

   それが突如、15年になるとその宮内をBSフジ社長としてお台場に引き戻し、さらに昨年はフジMHDの取締役にまで抜擢したので、一部幹部の間では宮内次期トップもありうるといわれていたという。

   日枝会長も当然ながら会長を引き、取締役相談役に退くが、そうおとなしくしているタマではない。

   「日枝会長も、フジサンケイグループである産経新聞社の社長を『フジテレビから出したい』と言っていたことがある。相談役に退くことでむしろ自由に動けるようになった日枝氏が、これまで以上にグループ全体の人事に手を入れるようになる可能性もあります」(フジテレビ関係者)

   年寄りがあまり出しゃばらないほうがいいと思う。先週、週刊新潮が安倍官邸御用達のジャーナリスト、山口敬之が「準強姦罪で逮捕寸前」だった過去があることを報じたが、週刊新潮によれば、山口がフェイスブックでこのことについて縷々弁明していたが、それに対して安倍昭恵が「いいね!」を押していると報じている。まだ懲りないようだね、昭恵さん。

   フジは産経新聞グループだから、安倍のポチのようなジャーナリストが出るのは致し方ないが、今朝(5月18日)の時事通信・田崎史郎のコメントには開いた口がふさがらなかった。朝日新聞がスクープした、

   「安倍晋三首相の知人が理事長を務める学校法人『加計(かけ)学園』(岡山市)が国家戦略特区に獣医学部を新設する計画について、文部科学省が、特区を担当する内閣府から『官邸の最高レベルが言っている』『総理のご意向だと聞いている』などと言われたとする記録を文書にしていたことがわかった」(5月17日付)

   これについて田崎は概ねこういった。

   「獣医学部は四国にはない。だが、獣医と文科省が抵抗していた。この文書は麻生が反対しているとあるから、おそらく本物だろう。だが、安倍が加計学園だけを優遇しようとしたことはない。規制緩和を進めている中でこうなった。

   文書が流失したのは文科省関係者であることは確実。官邸では誰がリークしたのか特定している。その人はちょっと問題があって処分されちゃっているから、逆恨みしているんじゃないか」

   官邸の代弁者である。山口もそうだが、こうした人間をテレビに出すフジの神経が、視聴率不振につながっているのだと、私は思う。

   週刊文春は、週刊新潮の怒りに怯えたか、今週は読むべきものが少ない。やはり「とくダネ!」でキャスターを務める菊川怜の結婚相手、穐田誉輝に、婚外子が3人と先週報じたが、実は4人だったと今週報じている。MCの小倉智明は、「これってホント?」って聞けばいいのに。

   週刊文春によれば、菊川は婚外子の件も全部知ったうえで結婚したというのだから。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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