あらゆる手を尽くして情報を取るのが週刊誌...週刊文春は一方的に悪いのだろうか?

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新聞社とは喧嘩した

   私が現役中に一番腹が立って喧嘩したのは新聞社とだった。週刊現代は月曜発売なのに、新聞広告を自分のところで作り、新聞社に渡すのは、記憶では水曜日か木曜日午前中だったと思う。

   なぜ、新聞社に事前に情報提供しなくてはいけないのか。新聞社から各方面に情報が流れていることはわかっているのだ。それに、自社の悪口を書かれていないかを見るのは事前検閲にあたる。セックスがだめでSEXがいい根拠を示せ。

   週刊現代で朝日新聞のある「疑惑」をトップでやったら、朝日新聞は何の通告もなしに月曜日の朝刊で、大きく誌面を使って反論記事を載せたことがあった。

   芸能人がツーショットを撮られると、雑誌の発売前に会見を開いてしまうのも、新聞広告の情報が流れるからである。

   週刊新潮のいうように、フェアにやろうというのはその通りである。それに週刊新潮は週刊文春に部数でだいぶ差をつけられている。

   だが、きれいごとだけでは情報戦争を生き抜いていけないことも事実である。新潮社はあまりデジタルに熱心ではないが、情報を取るだけではなく情報を流す方法も考えたほうがいいと思う。

   北朝鮮とアメリカの緊張状態が続き、安倍首相の「お友達」たちへの便宜供与問題も広がりを見せている。週刊誌がやるべきことは多いはずだ。そっちへ週刊誌は力を注いでほしいと思うのだが。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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