テロメア増やして寿命伸ばそう! めい想、ウォーキングにも効果

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   いま、健康長寿の鍵として「テロメア」が注目されているそうだ。テロメアは私たちの細胞内の染色体の端にある塩基で、老化と深い関わりを持つという。

   一般に、生まれたときには約1万5000のテロメアがあるが、細胞分裂のたびに数が減り、短くなっていくという。35歳で半分程度になり、6000以下では染色体が不安定になり、2000になると細胞がもはや分裂できなくなるそうだ。

   「テロメアが短くなってくると、染色体が不安定になり、遺伝子の変異が起きやすい。ガンになりやすいと考えられます」(東京都健康長寿医療センター研究所の相田順子副部長)

   「病気にならずに、生産的に人生を楽しめる年数に、テロメアという部分が深く関わっている」(テロメアのノーベル医学・生理学賞受賞・エリザベス・ブラックバーン博士)

   細胞分裂するたびに不可逆的に減っていくことから、「命の回数券」とも呼ばれるというテロメア。しかし、ブラックバーン博士らが発見した「テロメラーゼ」という酵素がその常識を覆したそうだ。

   「テロメラーゼは、テロメアが短くなるのを遅らせたり、さらに伸ばしたりする働きがあることがわかった。これにより、細胞を若返らせる可能性が出てきた」(田中泉キャスター)

   「いま、テロメアの長さを伸ばして老化を遅らせ、ガンなどの病も防ごうという研究が進んでいます」(武田真一キャスター)

簡単にテロメアは増やせる

   じつは、テロメラーゼやテロメアは自宅などで日常的にできる簡単な方法や生活習慣によって、増やせる可能性があるという。

   カリフォルニア大学ロサンゼルス校の研究では、40代以上の女性23人を対象に、ヨガのめい想を毎日12分、2か月間、行ってもらったところ、テロメラーゼが平均で43%も増加したそうだ。

   予防医学研究所では、ガン患者のグループを対象に、めい想、1日30分・週6日のウォーキング、野菜中心の食事、週に1度のカウンセリング――の4つの要素からなるプログラムを導入。5年間、続けたところ、参加者のテロメアは平均で10%も伸び、ガンの進行も遅らせることができたという。

   またブラックバーン博士自身は、テロメアを伸ばすためとして、軽めの有酸素運動を週3回程度続けること、野菜や魚、海藻などの食事をとること、7時間以上の睡眠をとること、友人やパートナーとの良好な関係を保つことを挙げているそうだ。

クローズアップ現代+(2017年5月16日放送「生命の不思議"テロメア" 健康生命はのばせる!」

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