東京都の小池知事に対する包囲網が強まっている。菅官房長官はおととい13日(2017年5月)の会合で、小池知事が主導する都民ファーストの会を「なんとかファーストという政党は何をなすのかわからない、候補者も決まっていない。ラストの会かと思う」と、強烈に皮肉った。東京五輪の開催経費をめぐっても、小池氏と政府自民党や東京五輪組織委員会とが火花をちらす。「そのわけは?」と、キャスターの菊川怜が問いかけた。
小池包囲網が勢いを増したのは先週、神奈川、埼玉、千葉の3知事が五輪競技会場の仮設整備費500億円の負担問題を首相官邸に直訴したことから。安倍首相は都の案を待たずに調整しろと松川珠代担当相に指示した。その2日後に首相と会談した小池知事は全額負担を表明したが、「会談は前から決まっていたこと。イメージ操作が行われた」と述べた。はめられたと言いたかったのか。
大会運営費の負担を政府は拒否
今後は1000億円を超すといわれる大会運営費の負担が問題になる。小池知事が政府負担を求めるのを丸川担当相は拒否した。小池知事も黙ってはいない。さらなる経費の削減と組織委員会の増収を打ち出して「2000億円から3000億円の見直し効果が出る」とアピールした。
これには組織委が「中身がよくわからない」(武藤敏郎事務総長)とさっそく反論したが、組織委は完全に反小池の自民党寄り。包囲網に首を突っ込むより前に本気で経費削減を図る気があるのか。なんだか小池いじめの様相で、関係者の思惑が入り乱れる。
司会の小倉智昭「なんで五輪が政局に?」
田﨑史郎・時事通信特別解説委員「お互いに都議選をにらんで、どう有利に運ぶかの話になる。菅官房長官は知事選から小池氏に恨み骨髄です」