フランス大統領に無党派マクロン氏が当選!中道党派「前進」を立ち上げ

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   フランス国民は次期大統領に、EUとの関係強化や積極的な移民の受け入れを主張してきた史上最年少のマクロン候補(39)を選んだ。

   オランド大統領政権で経済相を2年間務めたものの、国民議会に1議席も支持議員を持たず、政治手腕はほとんど未知数。移民問題をめぐる根強い反EU派の動きや地方と都市の格差問題など重い荷を背負ったスタートとなる。

   7日(2017年5月)行われた決選投票の結果(開票率94%)は、マクロン候補が65%と、EU離脱を訴えてきた極右政党「国民戦線」のルペン候補(48)の35%に30ポイントの差をつけ勝利をものにした。ただ、二人ともお断りという白票・無効票も合わせて史上最も高い12%近くに達している。

消去法でマクロン氏

   この決選の勝敗を分けたポイントについてNNNパリ支局の小島康裕記者は次のように話す。

   「分かりやすく言うと、どちらがより嫌われていないかということだと思う。極右のルペン氏はもちろん、投資銀行出身のマクロン氏もエリートの代弁者とみられ、一部から好意的に受け止められていなかった。終盤のテレビ討論会でルペン氏がマクロン氏の個人攻撃に重きを置くなどしたために、ルペン氏ではダメだとの見方が広がり消去法でマクロン氏が選ばれた」

   一方、スタジオのコメンテーター、橋本五郎(読売新聞特別編集委員)は、そのマクロン候補についてこんな感想を。「根底にあるのは既成政党に対する不信感が39歳に投票させた。もう一つは39歳の清新なイメージの大統領登場だが、非常に問題なのは国民議会に1議席も持っていないこと。大統領と違う政権の首相が誕生することもあり得る。分断をどうやって修復するのか。39歳にとって相当な重荷を背負った出発になる」。

   マクロン候補は左派でも右派でもない中道を宣言し、「アン マルシュ」(前進)という党派を立ち上げた。来月の国民議会選挙でどこまで支持基盤を確保できるかが注目される。

   また、もう一つ注目されているのがファーストレディーとなる高校時代の恩師で25歳年上の妻、ブリジットさん(64)。史上最年少大統領と親子ほどの歳の違うファーストレディーの誕生でフランスはどこへ向かうのか...

文   モンブラン
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